「仙台まちなか農園プロジェクト」 都市の「農」空間創出を考える研究 仙台都市総合研究機構 平成18年度研究報告
「仙台まちなか農園プロジェクト」 都市の「農」空間創出を考える研究
平成18年度研究報告
仙台都市総合研究機構 2007/03 単行本 p105
No.3541★★★☆☆
1)市民農園で検索したところでてきた一冊。なるほどまちなか農園ね、と、まずはあまり関係なさそうだな、と返却しようと思った。しかし、と考えた。仙台、とある。へぇ、地元でこういうプロジェクトが進行していたのか、とびっくりしたが、やっぱり返却しようと思った。
2)しかし、市民農園自体が実はそれを開設し運営することが、法的にも、運営的にも、そうたやすいことではないことがわかってくると、これはちょっと関心ありかな、と思い始めた。そして、やっぱり、仙台、ってところが気になる。
3)これは3・11の4年前にでた本だから、このプロジェクトが仮につづいているとしても、3・11を挟んで、大きく変貌しているだろうな、と予測してみた。ネットで検索すると、断片的ではあるが、いまだに何事か続いているようでもある。気になるところではあるが、これ以上深堀りすると、トンデモないことになりそうなので、途中でやめた(笑)。
4)これは基本的に、行政や教育界、その他地元の複数団体が協力してやりつづけているプロジェクトのようだが、一見すると、すこし大袈裟だ。狙いは大きく、意義は大きいものの、どこか大がかりなところが気になる。
5)このプロジェクトのこの年度においては、どうやら、街中に一つと、山の上の団地近くにひとつ、農園を作ろう、としたようだ。街中とは、駅の東口、おそらく、アンパンマンランドとかできたあの辺であろうか。なるほど、その辺の空き地に「農園」をつくるのはおもしろそうだが、私は、そうそう街には行かないので、ああ、そうですか、で終わってしまいそう。
6)そして、山の上のケースにおいては、おそらく、あの山の一角に「農園」があっても、私はちっともびっくりしないので、それはそれは、いいプロジェクトですね、とお愛想を言って、終わりになってしまいそうだ。
7)しかしだ。コンパクトシティとかクラインガルテンなどという単語がこの本に散らばっている限り、誰かが、何かの、エネルギーを発信しようとしているんだな、ということは分かる。しかも、この私も住む地元でね。
8)しかしそれにしても、こういうプロジェクトがあって、仮に凄いものだとしても、その流れと、私の生活がちっとも合流しないのはなぜであろうか、と思ったりする。おそらく、なにかが、どっかでねじれている。それは、もちろん、こちらのほうであることの可能性も高い。
9)この画像、29pでドイツのクラインガルテン(市民農園)の紹介に使われている画像だが、どこか見覚えがあるなぁ、と思ってまじまじと見てみた。そして分かった。それは、私たちがここに引っ越してきた時のこの周辺の風景にとても似ていたのである。我が家もまさにこのように白い壁にピンクの屋根で、広葉樹も伸びていたし、畑もついていた。
10)というか、この地域はそもそもが田園だった。農家すら少ないなかに、ポツポツと住宅が立ち始めた、その歴史のまさに50年近く前の、一番最初の家だった。だから、この風景は、別にドイツでなくても、有り得ると思う。もちろん、運営や背景や歴史をぶっ飛ばせばの話だが。
11)p30には、リトルファーム今野家(仙台市太白区)なども紹介されている。まったく無知だが、こちらも同じ区内にある市民農園だそうである。一度お伺いしてみたいとも思うが、ここまでくだけてくると、じつは、「街中」に「農」がある風景なんて、私の近くでは、当たり前のことだ。それが、どのような背景であろうと、人々が農を暮らしに取り入れている風景は、ごくごく当たり前にある。
12)ただ、問題は、この現在の私がうまく取り入れることができないでいるだけなのだ。
13)と、あまり不平不満ばっかり言ってもしかたないだろう。まぁ、とにかく身近にこのようなプロジェクトがあるんだな、ということは確認した。今後、何かの縁では、このラインが生きてくるかもなぁ。
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