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2015/06/15

「市民農園体験記」<21>ぼかし肥料

<20>からつづく

市民農園体験記 
<21>ぼかし肥料

 ネット繋がりのプロ農業家は、「追肥は少しづつ何回もやるほうが効果的です 米ぬかが手に入れば簡単に身の回りのものでボカシができますよ。」とおっしゃる。こちらは、米ぬかは、ほどほどに入手できる経路ができている。

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 さっそく、3.5キロ程いただいてきて、土のう袋に詰め込んだ。ぼかし肥料を作る場合、この袋が通気性があって適しているらしい。10枚で240円(税込)。

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 ここからどうするのか、いろいろ調べてみるのだが、定説はない。いろいろ自分流でやってみるのがいいようなので、もうここからは無手勝流。

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 先日入れた鶏糞の残りを数百グラム入れてみる。

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 そして、先日入れた「発酵ぼかし肥」も数百グラム。

 そして、ここからは我が家特製のコウモリの糞を加えてみる。我が家にはこの季節になるとなぜかコウモリが巣作りする習慣ができていて、毎朝の糞の片づけが日課になっている。

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 いつもは邪魔もの扱いのコウモリの糞だが、調べてみれば「高級」有機肥料のひとつに数えられている。しかも入手し難いとも。おお、それなら、わがぼかし肥料の材料になってもらおうじゃないか。

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 そして、近くにあった落ち葉なども揉みこんで入れてみる。はてさて、こんなことでうまく発酵してくれるものだろうか。雨漏りのしない自転車置き場にとりあえず置いて、発酵を待とう。

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 と、一晩待ってみたのだが、どうも発酵熱が出ない。どうやら、水分が足らないのではないだろうか。そこで、やり直し。

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 ブルーシートに前日作った米ぬかを全てを開けて、そこにプランターの残り土、鶏糞、発酵ぼかし肥料、などをまぜあわせた。

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 発酵しなかったのは、水分がまったく足らなかったからではないか。そこで、孫のジョーロでまんべんなく水をかけながら、こまかく混ぜ合わせてみた。

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 握ってみれば固まるが、崩すとパラパラとなる程度、とはこの程度のことなのか。やってみないと分からない。少なくとも昨日よりは、しっかり固まる。

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 これを土のう袋に戻し、二晩ほど待ってみよう。もし、暖かくなって(熱めの風呂加減というから4~50度に達するらしい)、アンモニア臭でもでてくれば、めでたし。うまくいくといいなぁ。

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 そして一晩あけて12時間後に計測してみると、なんと見事に37.2℃まで上昇している。袋の外側はそれほどでもないが、内部は相当に発酵熱が充満しているようだ。匂いがやはりちょっと強くなっている。米ぬかを中心とした匂いだが、屋内では害があってもいけないと、屋根付きの外部へと移動することにした。

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 そしてさらに、仕込んでから24時間後に計測してみると、なんと42.9℃を越して「Hi」で停止してしまった。地温計ならぬ体温計で計ったので、この始末である(笑)。

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 つまりは仕込んで12時間後だと、体温で言えば微熱だが、24時間後だと高熱を通り越してほとんどあり得ない爆熱ということになる。風呂で言えば熱めの温度という表現があったので、おそらく、これで我がぼかし肥の実験は、半ば成功しているといえるだろう。

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 これで、ぼかし肥の作り方もなんとなく自信が持てるようになるようだ。48時間後をめどに冷めてくるようだから、それを確かめたあと、さらに数週間「ぼかす」ことにしよう。

 さらに48時間後、そして60時間後も計測してみたが、中心は、それこそ熱めのお風呂よろしく3秒以上手をいれておくと火傷しそうなくらいに発酵している。熱いのは中心部で、周囲はおそらく40度以下、人肌くらいである。

 これは切り返しが必要なのかどうか分からないが、とにかく、完熟して熱が冷めてくるのは一ケ月後だということだから、もうすこし様子を見て、放置することにしよう。

<22>につづく

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