「ユーザーがつくる知のかたち」 集合知の深化 西垣通・他 角川インターネット講座 (6)<1>
「ユーザーがつくる知のかたち」 集合知の深化 角川インターネット講座 (6)<1>
西垣通(監修)2015/03 KADOKAWA/角川学芸出版 単行本 290ページ
No.3533★★☆☆☆
1)「角川インターネット講座」のなかの一冊となっていたから手にはとったものの、一冊単体の本なら、おそらく目を通さなかったのではないだろうか。
2)監修の西垣通の本は「聖なるヴァーチャル・リアリティ」(1995/12 岩波書店)、「思想としてのパソコン」(1997/05 NTT出版)、「IT革命 ネット社会のゆくえ」(岩波書店 2001/05)、「ウェブ社会をどう生きるか」(2007/05 岩波書店)、「情報倫理の思想」(2007/05 NTT出版)、などなどに目を通してきたが、いまいち当ブログとしてはヒットしていない。
3)この本自体が、シリーズ本のなかのオムニバス本なので、ある意味「集合知」の一冊なわけだが、切れ味よく、タイムリーに結論がでているとは言い難い。
4)教科書的に、歴史や現状、問題点などを網羅的に一元的に理解するにはいい本なのかもしれないが、先鋭的な部分で何が起こり、どう対処すべきなのか、あるいは著者たち自身が一体どうしようとしているのか、が伝わってこない。
5)逆に言えば、こんなことはもう分かっているよ、というような内容で、部分的に深化したかったら、それこそネットで検索すればいいことだし、だからどした、と思ってしまう一冊。
6)インターネットがめざすものが、人工知能なのか、知能増殖なのか、という二元論も、もうどちらでもよく、例えば、原発の存立の是非や、平和憲法の是非、地球温暖化対策などに対して、即時的な説得力ある結論を導き出せないようなシステムなら、無用の長物となろう。
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