「『週末農業』を楽しむ本」―自然と親しみ、自給をめざす新しいライフスタイルの提案 宮崎隆典
「『週末農業』を楽しむ本」―自然と親しみ、自給をめざす新しいライフスタイルの提案
宮崎 隆典(著) 2001/04 実務教育出版 単行本 247ページ
No.3545★★★★★
1)こちらは更に古く、14年前の本である。こうして古い本を読んでみると、まず、無農薬有機農法を基盤とする、お勧めスタイルは、ほとんど決定しているな、と感じる。すでにだいぶ前から「確立」したスタイルがあるのだ。
2)「クラインガルテン」とは、ドイツ語で「小さな庭」という意味ですが、宿泊施設のある農園のことです。
ヨーロッパでは多くの市民が好きなときに長期休暇を取り、農村に滞在し心身のリフレッシュをはかる「グリーンツーリズム」が浸透していますが、ドイツではその受け皿が「クラインガルテン」で、全国各地にたくさん設けられています。
農園のほか緑地ゾーンや花園もあり、家族などが休暇や土曜・日曜に泊まりにきて、農作業をしたり、緑地や花園、周辺の山野を散策したりして楽しんでいます。p14「滞在型農園『クラインガルテン』が大人気」
3)「エコビレッジでパーマカルチャー」から、「市民農園で有機無農薬」、そしていまや「クラインガルテンで週末農業」へと、思いがどんどん変形(進化?)している我がビジョンである。ちっとも珍しいことでも、目新しいことでもないのだが、これは実際にやってみる価値がある。
4)準備万端整えて始めるのは結構なことですが、過剰投資は過ぎたるは及ばざるがごとし、になりかねません。畑では意外と金がかかるものです。先に書いたようにコストダウンの努力を惜しまないこと、つまりケチに徹することが週末農業では鉄則です。p182「農機具は絶対必要な一次品から耕運機まで」
5)たしかに、これは言える。入れこめば、沢山の投資が必要となる。まずは小さく、ミニマムからスタートするのがよかろう。
6)「コンパニオン・プランツ」とは、共生作物のことです。ある作物とある作物を混埴した方がお互いの出来がよくなるという、相性の良い作物の関係をいいます。混埴と言っても、実際に何列かおきに植えるのです。p195「作物の顔と性格を知り『楽農家』になろう」
7)ここんとこも関心がるところである。すでに混埴で七色畑と貸している我が畑ではあるが、いずれ、この考えをしっかり身に付けたい。この「コンパニオン・プランツ」という言葉が、ぜんぜん最近のものではないことを、この14年前の本を読んで知った。
8)アブラムシも害虫も、手で取るのがよいのです。葉のオモテもウラもよく見て、ツブしていくのです。ツブせない分は先に書いた通り大目にみるしかないのです。「虫にも食わせてやるか」というぐらいの慈悲心があった方がよいのです。p204「多少の被害は大目に見て農薬は絶対つかわない」
9)まったくいい言葉ですね。絶対に農薬は使わない、という決意は、どこまで持ちこたえることができるだろう。
10)週末ファーマーだからこそできる、失敗して元々という精神でいろいろトライし、虫や病気、雑草とのより合理的な戦い方を開発したいものです。p205同上
11)おそらく、現在の感触で言えば、「市民農園で有機無農薬」は、完全に実行できるし、ほとんど、我が人生のライフスタイルに組み込むことは可能となっている。しかし、なにかが物足りない。そこに座り、寝ころび、食し、夜を過ごす、という生活がない。
12)「クラインガルテンで週末農業」なら、その欠点を補うことができるように思う。こちらは毎週通わなければ「ならない」という縛りが発生する。これに我が自由を求める心が、どこまで耐えられるか、見モノである。
13)作業をしているときは、日ごろの憂さを忘れ、余計なことは考えず、無心に汗を流すことが大事です。作物・畑と向かい合い、無心になり、心身のリフレッシュを図ることが所期の目的を実現することになると信じています。
決して夢中になるだけなるのではなく、無心に汗を流すこと。これが楽しい週末農業をするための第一の要件です。p216「無理せず無心に働き、いい汗を流そう」
14)なるほど、その通りですね。
15)地球の小さな一点での農業。そこに、自然と共生する「小さな宇宙」をつくりたいと思います。そのことを楽しみのゴールに据えよう。p229「あとがき」
16)まったくです。
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