« 「決定版 有機・無農薬のおいしい野菜づくり」 (暮らしの実用シリーズ) 木嶋利男(監修) | トップページ | 「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」 2014年 04月号 »

2015/07/03

「マリファナ 秘められた力」 ナショナル ジオグラフィック日本版<1>

91ynrly05tl__sl1500_
「マリファナ 秘められた力」ナショナル ジオグラフィック日本版2015年6月号<1>
ナショナルジオグラフィック編集部 (著) (2015/06 日経ナショナル 雑誌 Kindle版  ファイルサイズ 63299 KB.
No.3550★★★★☆

1)米国ではこれまでに比べて入手しやすくなったが、大麻にはちょっと変わった作用があることも確かだ。吸引すると笑いが止まらなくなったり、じっと一点を見つめたり、ふと記憶をなくしたり、無性にジャンクフードを食べたくなったりすることがある。

 マリファナの過剰摂取で死亡した例は報告されていないものの、強力な作用があり、常習的に使用すると有害な場合があることは否定できない。p41「マリファナの科学」

2)水虫退治の軟膏薬をもらいに皮膚科に行った。待合室で、ふと見るとマガジンラックにこの雑誌がドーンと置いてあった。バックナンバーも揃えてあったから、別段に、このクリニックの先生が熱烈なマリファナ崇拝者、というわけではないようだ(笑)

3)この雑誌は普段あまりみないが、一時、恐竜情報を追っかけた時、「よみがえるTレックス」「リアルダイナソー 恐竜は何色だったのか 」「24 HOURS AFTER 恐竜絶滅の日」などのDVDシリーズで、この雑誌のことについて知った。

4)科学雑誌としてどれほどの権威があるのか知らないが、決して革新的な感じはしない。敢えていうなら、保守的な雰囲気もわずかに感じられる。

5)メコーラムは大麻の嗜好品としての合法化は支持していない。所持するだけで逮捕されるのはおかしいと言いつつも、特に青少年にとって大麻は「無害な物質とは言いがたい」と主張する。

 成長期にTHC含有量の多い品種のマリファナを長期間使用すると、脳の発達に影響を及ぼすことを示した論文が複数あると、彼は指摘する。

 また人によっては、大麻を使用すると深刻な衰弱性の不安発作が引き起こされることがあり、統合失調症になりやすい遺伝的な素因があれば、発症の引き金になりうることを示唆する論文もあるという。p42同上

6)若い時分、今から40年近く前のことだが、10代続いてきた我が生家の古い農家の家屋を改築のため解体した時、屋根裏から一升枡(1.8リットル)に一杯の、麻の種が出てきた。戦前までは普通に栽培されていたらしい。麻にもさまざまな種類があるそうだが。

7)さっそく、春でもあり、水稲の発芽システムで実験したところ、見事に芽を出した。発芽率ほぼ100%だった。しかし、そのころ私は週一しか実家に帰らなかったから、その後の成長を見届けることは諦めた。いずれにせよ、麻は生活に身近なものであり、また30年経過しても発芽はするらしいことを確認した。

8)ジャマイカ 5株までなら、大麻の栽培が認められている。ラスタファリ主義者が宗教目的でマリファナを使うこともある。 

ウルグアイ 2013年、先駆的な政策により、マリファナの生産と使用が合法化された。だが、依然として政府により厳しく規制されている。 

米国 大麻はほぼすべての国で栽培されている。しかし、その最大の市場は北米だ。米国ではマリファナの使用が増加している。 

オランダ 寛容政策をとる同国では、「コーヒーショップ」と呼ばれる小売店で、個人使用のために大麻などのソフトドラッグが販売されている。 

スペイン 会員にマリファナを提供する非営利の「社交クラブ」が増えている。近年、バルセロナを中心に吸引が拡大傾向にある。 

ザンビア 緑の党のリーダーが、経済多角化の一環として、医療用の大麻栽培を提唱している。 

インドネシア 多くのアジア諸国は、マリファナの使用を激しく罰している。インドネシアでは1回の違反で4~12年の禁固刑となる。p44「快楽を求めてマリファナに手を伸ばす世界」

9)お国事情はさまざまだ。

10)医療用 中国、インド、ギリシャでは、大麻は古くから薬として使用されてきた。だが現在、米国の連邦法では違法とされ、薬効の研究も進みにくい。米食品医薬品局(FDA)は大麻の合成成分を含む2種の医薬品を許可したが、天然成分を用いたものについては検討中だという。 

緑内障 大麻には眼圧を下げる下げる作用がある。研究者たちは大麻の副次的影響を覗いた緑内障の治療薬を開発している。 

多発性硬化症 痛みを和らげ、筋肉の痙攣を抑える大麻の抽出成分を用いた治療薬が欧州とカナダで認可されたが、米国では未認可だ。 

エイズ 大麻の合成成分を含み医薬品がFDAの認可を受け、患者の食欲増進や、体重の減少を防ぐために処方されている。 

がん 大麻の合成成分を含む認可薬が、化学療法の副作用である吐き気を抑えるために処方されている。 

嗜好品 精神作用のある大麻の主要な成分THCは、嗜好品としてマリファナを使用する人たちが求める多幸感を産み出す。人によって、視覚、聴覚、触覚が鈍くなり、時間がゆっくり感じられるなどの作用があるが、抑うつ感情や不安が強まる場合もある。 

 人間の脳には、大麻の成分が反応する受容体がある。受容体が反応した脳の部位によって、食欲が増進されたり、多幸感がもたらされたりする。 

呼吸器系 大麻を吸うと数秒後に効果が表れ、30分以内にピークに達する。フィルターなしで深く吸うと、たばこよりも一酸化炭素とタールの害が大きくなりかねない。

心臓 大麻の使用で心拍数が倍増することもあり、人によってはパニック発作を起こす。心臓発作のリスクも高まるおそれがある。

消化器系 大麻を経口摂取すると、ゆっくりと効果が表れ、効き目が長続きするため、量を調節しにくい。空腹感が強くなることも多い。p46「タイマの作用と合法化」

11)薬学的なことは意味不明なれど、これだけ列挙されれば、その中の位置づけがなんとなくわかってくる。

12)ケインは最後にこうつけ加えた。大麻は「おどろくほど豊かな資源なのです」p57「マリファナの科学」

13)これが26ページに渡るこの雑誌の特集の結論である。

<2>につづく

|

« 「決定版 有機・無農薬のおいしい野菜づくり」 (暮らしの実用シリーズ) 木嶋利男(監修) | トップページ | 「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」 2014年 04月号 »

17)空と緑」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「マリファナ 秘められた力」 ナショナル ジオグラフィック日本版<1>:

« 「決定版 有機・無農薬のおいしい野菜づくり」 (暮らしの実用シリーズ) 木嶋利男(監修) | トップページ | 「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」 2014年 04月号 »