「わがボタニカルライフ」<12>空き地の雑草
<12>空き地の雑草
この春、銀行脇にポッカリできた広い空き地。築40年を超す古い賃貸住宅が列挙して建っていたが、取り壊され、一旦は砂利を敷かれて整地された。
しかし、数ヶ月放置されていた間に、大地からはどんどん新しい生命体が顔を出す。
世に言う雑草だが、雑草という名前の植物は存在しないらしい。
ひとつひとつにキチンと名前が付いているはずなのだが、雑草としか認知されない。
よくよく見ると、それぞれに特徴的であり、しかも、無数に混植しているわけではない。
何種類かの植物に大別される。
おおまかに分ければおそらく10種類くらいに留まるのだ。
とおりがかりの気ままな通行人には、図鑑を調べる余裕などはない。
だけど、よくよくみると、それぞれに興味深いものがある。
目を細めて眺めてみると、どうかすると幾何学模様に見えたりする。
立ち入り禁止区域だから、この広い空き地で遊ぶ子供たちの姿もない。
早く、雑草が刈り取られて、商業施設にでもなったほうがいいのか。
あるいは、このまま、植物ランドになってもらったほうがいいのか。
<後日談>2015/10/21
通りかかったら、すでに工事が始まっていた。近くのコンビニがこちらに移転してくるという。工事が始まれば、あっという間に重機類によって景色は変貌していく。植物たちがのんびりしていたのも、半年の間だった。
ここは、ちかぢかアスファルトで固められ、駐車場や商業施設になるのだ。植物たちは静かにおとなしく、大地にもぐりこんだ。また会おう。
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