「市民農園体験記」<43>秋の感傷
市民農園体験記
<43>秋の感傷
夏の猛暑の一ヶ月、畑に行っても、何もする気になれず帰ってくることが多かったのは、ひとつに、ウネの巾が狭く、私の巨体が入りにくいことも原因していた。
だから夏の間世話をできなかったトマトに屋根をかけてあげておいたのだが、なんと大風の日にビニールの屋根が飛ばされてしまった。
せっかく大きくなったトマトをせめて赤くなって割れないように収獲しようと思っていたのだが、その計画は失敗に終わった。
このトマト食べたかったが、もう終りである。サツマイモも、キチンと苗を根づけしなかったために、期待したような収獲はない。あれほど葉はしげっているのに(涙)。
秋なすびも実は期待していたのだが、やはりウネが狭いために体を入れて根のお世話ができなかったために張り方が浅い。そのためコヤシ不足を起こしているようだ。ひとつひとつが失敗と勉強の連続である。
支柱やネットを取り外すと、ガランとして、とても寂しい。ああ、私は、これから畑仕事を続けることができるのだろうか、なんて、ちょっと、秋の感傷に浸ってみる。
それでも、先日蒔いたミズナが芽を出し始めた。これからもなんとか、希望を見つけては、畑仕事に精出そう、そう思える瞬間である。サツマイモももうすこし。頑張れ!
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