「覚醒の舞踏」グルジェフ・ムーヴメンツ 郷尚文<5>
<4>よりつづく
「覚醒の舞踏」 グルジェフ・ムーヴメンツ <5>
郷 尚文(スワミ・アナンド・プラヴァン) 2001/06 市民出版社 単行本 343p
★★★★★
1) 最近は日本でも流行の「エニアグラムによる性格分析」は、グルジェフの教えとは無縁の人々が提唱するものとして、伝統的なグルジェフ・グループから、多大な非難を浴びているが、彼らがエニアグラムの9つの点であらわした人間の9つの類型を、「センターの誤用」の9つのパターンとして理解するならば、そこにはいくつかの注目すべき発見がある。p214「複雑な機会--脳と身体のサイバネティクス」
2)当ブログで読んできたグルジェフ&ウスペンスキー関連本の中にもセリム・エセル「グルジェフ・ワークの実際」(2008/12 コスモスライブラリー)のような本もあったが、深入りしないことにしている。
3)そもそもが、血液型診断であろうが、占星術であろうが、色彩心理であろうが、参考にすべき点がゼロではないが、そこに全てを依拠することなどできない。高島易断の高島嘉右衛門の言葉、「ことごとく易にしたがえば易なきがごとし」を思い出すべきであろう。
4)エニアグラムだが、究極の理解は程遠いとしても、当ブログなりに理解し、すでに活用済みである。
5)シとドのあいだの第二のインターバルに必要なショックは、実は、ミとファのあいだの第一のインターバルに必要なショックよりも大きいように思える。それにもかかわらず、台のショックはが目立ちにくいのは、その作用点はシだが、その準備はソから始まっているためである。
第二のショックに向けての準備は、シの段階で初めても遅いため、人はその必要性にさえ、気付かない。最後になってなにかが欠けていることに気づくのだが、自分がどこで何を忘れたのか分からない。p263「創造と深化の図絵---動きと姿勢の宇宙的文脈」
6)このあたりについては、当ブログとしては大いに納得する部分である。
7)私にとっては、この本の構成を、ひとつのオクターブとして考えるのがわかりやすい。p262 同上
8)一冊の本の構成をひとつのオクターブとみることが許されるなら、一人の人生の中にひとつのオクターブを見つけることも可能だろう。詳述はしないが、29歳をファからのスタートと見、56歳と7ヵ月までのプロセスをシからドへのインターバルと見た場合、まさにこのシステムにあてはまる。詳しくは当ブログ「プロジェクト567」参照。
9)ふたつのインターバルについてのショックのありかたは、著者の説く所といささか異にするが、ファにおいては、静かにおだやかに人知れず内的にかすかに起こり、シにおいては、天地雷鳴し上下がひっくり返るような驚天動地のなかで起こった、ということを明記しておく。
10)この本においては、エクササイズのあれこれについて、基本的な動作がこまかく指導されており、初学者にとっては、大変便利なことであろうし、私のような門外漢においても、そのムーブメンツの内部についてのいささかなる洞察を与えられるものである。
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