「ムーミンキャラクター図鑑」 シルケ・ハッポネン 高橋 絵里香<3>
<2>よりつづく
「ムーミンキャラクター図鑑」 <3>
シルケ・ハッポネン(著), 高橋 絵里香(翻訳) 2014/10 単行本: 講談社 240ページ
★★★★★
現行の「ねぇ、ムーミン」カテゴリは、もっと気楽に進めるものと思っていた。ところが、すでに半分以上の記事が過ぎても、なかなかムーミンが話題の中心になってこない。いくつかの試みがあったこのカテゴリだが、思っていたよりもはるかに手ごわいぞ。
現在の私の心境を、ムーミンキャラクターで言ったらなら、いつもハンモックに寝そべって、哲学書を読んでいる、じゃこうねずみ、のような心境か。
じゃこうねずみは、哲学者で、悲観論の先駆者。童話「ムーミン谷の彗星」で、ムーミンパパの橋に家を壊されてしまったため、彼はムーミン屋敷に移り住む。じゃこうねずみは、すべての無念さや無意味さを説く。哲学者の彼にとって、心地よいか苦しいか、死ぬか生きるかは、みんな同じことである。
「おそらくわれわれは、シチューの具みたいになるかもしれないし、ならないかもしれない」 童話「ムーミン谷の彗星」p186 「じゃこうねずみ PIISAMIROTTA」
ムーミンパパもなかなかだし、スナフキンだってかっこいい。だが、いまは、ちょっと「いじけた」じゃこうねずみのような気分。
じゃこうねずみのお気に入りの場所はハンモック。彼はそこにこもって、思考にふけったり、愛読書「すべてがむだであることについて」を読んだりする。彼のもう一冊の愛読書は、ドイツ人の哲学者オスヴァルト・シュベングラーの「西洋の没落」で、西洋文化の誕生や文明の崩壊について書かれている。p186 同上
ハンモックは、結局あまり快適ではないので好きではないが、私しゃ、時間があれば、布団の中にもぐりこんで、うとうと居眠りしながら、むずかしい(そうな)本を読んでいるのが、いちばん自分のスタイルだと思う。
いずれ「ムーミン谷」の彗星」も読んでやろうと思うが、オスヴァルト.シュペングラー「西洋の没落」と来ましたか。わが図書館も蔵書しているので、いつか目を通してみよう。でも、その前に、じゃこうねずみの愛読書「すべてがむだであることについて」なる一冊を探すほうが先決かな(笑)
とにかく最近の私の心境は、「無駄じゃ、無駄じゃ。すべてが無駄じゃ」、というのがピッタリくる。
じゃこうねずみは「たのしいムーミン一家」のなかでは、その愛読書をなくしたために、かわりに貰ったのが「すべてが役に立つことについて」という本だったらしい。
あらま。こちらも探しておかなければ・・・・・(笑)
つづく
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