「プレムバヴェシュの孫たちとの対話」 <54>崖の上のポニョ 宮崎駿(監督)
「プレムバヴェシュの孫たちとの対話」
<54>崖の上のポニョ
-----------------------
「崖の上のポニョ」
宮崎駿(監督) 2008/07公開 東宝 DVD 101 分
No.3606★★★★☆
何故にこのアニメを見ることになったかというと、アントニオ・ネグリが「ネグリ、日本に向き合う」で、宮崎駿の「風立ちぬ」を称賛していたからである。そして、他の解説本などを見ていると、その前作である、このポニョも見ておかないと、前後が見えないなぁ、と感じたからである。
前半分に、あれ、この映画見たことあるなぁ、と思わせるのは、どこかでダイジェストや予告編を見ていたからかもしれない。特段のアニメファンではないが、このようなアニメの世界があることは、楽しくていい。
ところでさて、 一緒にポニョみるかい?と聞けば、みるみる、と大騒ぎ。家族みんなでみることに。1歳6ヵ月児、3歳10カ月児と見るわけだが、おもちゃで遊んでいた子供たちは、それをほおりなげて、画面にかじりつく。
なかなか導入部が面白いのだが、すぐに下の子は、他の絵本に移っていく。ストーリーにはついていけないようだ。上の子も3分の1ほどは見ていたが、次第に他の遊びに移っていく。最後の最後まで視ているのは、爺さんと婆さんだけ。
それでもなおかつ婆さんは、他の遊びに付き合わされているので、結局は、爺さんだけが最後までみることになった。
親戚の2歳4ヵ月児は、このアニメが大好きで何回も、何回も見ているらしい。それを一緒に見ていたので、上の子は興味をもちつつ、途中から飽きてしまったようだ。そもそも、その親戚の子も、100分のストーリーをずっと大人しく見ているわけではなかろう。あちこち、とびとび見ているに違いない。
崖の上、とはどういうことだろう、と思っていたが、結局は、船長をしている父親が、沖を通る時に、その船が見えるように高台に家が建っている訳だが、やがてやってくる津波に飲まれると、その家だけがぽつんと水面上に顔を出す、という設定なのだ。
この映画2008年公開である。2011年の3・11大津波も、こんな風にファンタジックだったらよかったのにね。この映画における津波は、大潮のように、どんどん高くなってくるだけで、しかも、水は簡単に引いてはいかない。しばし留まって、かつての人間界が、水族館の中のように保存される。
あれって、ツナミ? 3歳10カ月児が聞いてくる。そうだよ、と答える。この子も3・11が終わってから、この世にやってきた子供だ。3・11を知らない世代なのだ。
ああ、こんなに優しいツナミだったらよかったのにね。
アニメのなかには、いくつかのストーリーがあり、キャスティングがある。でも、どこか、もうどうでもいいや、と、やや投げやりな私がいる。
| 固定リンク
「15)ねぇ、ムーミン」カテゴリの記事
- 「瞑想―祝祭の芸術」 Osho<4>(2015.12.31)
- 「ムーミン谷の彗星」 トーベ・ヤンソン原作 斎藤博監督(2015.12.31)
- Comet in Moominland (The Moomins #2)(2015.12.31)
- 「ムーミン谷の彗星」 新装版 トーベ・ヤンソン<1>(2015.12.31)
- 「死について41の答え」 OSHO 伊藤アジータ<4>(2015.12.31)
コメント