「ビッグデータを開拓せよ」 解析が生む新しい価値 角川インターネット講座 (7)
「ビッグデータを開拓せよ」 解析が生む新しい価値 角川インターネット講座 (7)
坂内 正夫(監修)2015/09 KADOKAWA/角川学芸出版 単行本: 268ページNo.3603★★★★☆
角川インターネット講座 全15巻の14番目の出版。いよいよである。全巻でそろったら、そのうちまた全部読み直してみようとは思っているが、個のビッグデータについても、なかなか興味深いところが多い。
最近話題になっているマイナンバー制度も大きくはビッグデータであろうし、コンビニのPOSシステムも、あるいは5年に一度の国勢調査などもビッグデータであろう。また3・11における人々の行動に関するデータも、ビッグデータとして一部公開され、活用された。将来においては、直接民主主義に役立つのではないか、などと期待に胸を膨らませたりする私がいる。
この角川インターネット講座のなかでは第14巻「コンピューターがネットと出会ったら」モノとモノがつながりあう世界へ、などとビビッドに関連してくる。
ここまで来ると、われわれ個人にはどうにもできない、それこそビッグなシステムになるが、使い方を間違えれば、とてつもない犯罪や独裁、管理社会を生み出してしまう可能性もある。
この本においては、善悪両面を多方面から検討しており、いまではもっとも最先端的な部分に位置する研究テーマであることを指摘している。
ネグリ&ハートに言わせれば、ネットに依存するさせられる人たちを大量に排出することにも繋がり、それは大きな人間疎外である、ということにもなりかねない。
これらビッグデータに関しては、自分に察知されないようにしながら、逆に大きなデータの成果を活用するたくましさも必要だ。つまり、技術の進歩に、倫理観やコンプライアンスがついていっていない。常に悪用される危険性が付きまとっている。
しかしながら、善用すれば、上に言ったように、マルチチュード側からのグローバルなネットワークや意志の表示、大きな政治的決断等に大いに役立つはずである。
おそから早かれ、ビッグデータの時代が来る。グローバルな意志がそこから立ち上がる。
つづく。再読を要す。
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