「郡山遺跡」 飛鳥時代の陸奥国府跡 長島榮一<8>
「郡山遺跡」 飛鳥時代の陸奥国府跡<8>
長島榮一 2009/02 同成社 全集・双書 185p
★★★★★
ショッピングモールで買い物した帰り足、また行きたいなぁ、と思いつつ行けないでいた郡山遺跡発掘事務所を訪問してみた。別段に説明会等の日程でもないのに関わらず、担当の方には、実に懇切丁寧に時間を取って説明していただきました。本当にありがとうございました。
3・11後にようやく、この世界に目覚めた私としては、もう少し頻繫に通って、いろいろ教えてもらいたいのだが、ついつい忘れがちになる。いざ、今日こそは。
1350年前の遺跡である。逃げもしないし、隠れもしないだろう、とは思っているのだが、震災で立て直す家屋も多くあり、その際に発掘調査が進み、第二期官衙(かんが)の北辺などに新たな発見があったらしい。
ドシロートの私なんぞには、たんなる石欠けにしか見えないような発掘物にも、たくさんの貴重な情報が隠されているのである。私は、柳生かやの木付近から発掘されたという布目瓦について質問した。
瓦を制作する時に、型に粘土を入れる時、後から剥がしやすくするために布を使ったという。その布目が瓦に残るのである。この技法が使われた時期も特定でき、少なくとも、掘立小屋のような有体の建物ではなく、役所や寺院に使われることが多かった、という説明があった。
それと、この郡山遺跡からは文字らしきものはあまり発掘されていないのか、という印象を持っているのだが、ここで書かれたものは、中央へ運ばれた可能性も高く、それらの一部が、廃棄処分になる時に、裏紙として使われ、貴重な資料として発見される時もあるらしい。
廃寺跡も気になるところだが、明らかにそれは宗教的な意味あいを持っていたらしく、当時の藤原京や大宰府との関連が指摘されているとのことである。当然、仏教も、まだまだなまなましい原型を保っていた可能性も、と胸を膨らませる。
頂いたパンフレット類もバージョンアップしていた。
つづく
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