「春の気分」ムーミン・コミックス トーベ・ヤンソン他
「春の気分」ムーミン・コミックス
トーベ ヤンソン(著), ラルス ヤンソン(著), 冨原眞弓(翻訳) 2001/4筑摩書房 単行本 87ページNo.3600★★★☆☆
こちらも「劇場版ムーミン」 南の海で楽しいバカンス の原作コミックで、イラストそのものはまったく同じ。ただ頁が向こうは2段組みだったが、こちらは三段組みで、すこし印刷面が小さい。
二冊を並べて読み比べてみると、まったく違うのがコミックの吹き出しにあるセリフ。あちらはほのぼのしているが、こちらは、どちらかというと屁理屈っぽい。よく言えば哲学的(笑)。翻訳者がちがうのだろう。
どちらが好みかと聞かれれば、私はこちらの屁理屈っぽいムーミンのほうが好きだが、数字や値段が日本語や円で書かれるので、若干興ざめする。このへんはむしろ、おとぎの国のムーミンでいてほしい感じ。
向こうや映画では、貴族の世界に行ってド・ムーミン一家と名乗るが、こちらではフォン・ムーミン一家と名乗る。どちらがどう階級が違うのか、後で調べてみよう。
ムーミンワールドに少しづつ船出している当ブログではあるが、この辺りから、すこしづつ荒波を感じ始める。いろいろなシリーズがあって、どれが好みなのか、これから少しづつ分かってくるだろう。
この巻には、映画の原作となったストーリー「南の島へくりだそう」(タイトルの翻訳してからが違う)のほか、表題となっている「春の気分」と、「ムーミン谷の宝さがし」が収蔵されている。
「ムーミン谷の宝さがし」を見る限り、ムーミン谷には、毎回エピソードが舞い上がるが、起承転結でストーリーが展開し、結局は普通の生活がいいね、という結論になるらしい。これでなくては、永年続くわけないね(笑)。
「春の気分」となると、ちょっと大人向けのストーリーだ。対象年齢は何歳くらいなのだろう。翻訳の冨原眞弓は1954年生まれということだから、私と同年輩。フランスに留学した哲学教授で著者からも篤い信頼を受けているという。「ムーミン谷へようこそ」なんて著書もあるらしいので、これは後日、チェックですな。
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