« ホツマツタヱ―大和言葉で歌う建国叙事詩「甦る古代 日本の誕生」 千葉 富三 <7> | トップページ | 「WIRED VOL.15」 WXD ワイアード・バイ・デザイン デザインをめぐる25の物語 »

2015/12/16

「秀真伝にみる神代の真実」古事記・日本書紀ではわからない歴史と思想 加固義也(著)

71u1fncaoal
「秀真伝にみる神代の真実」古事記・日本書紀ではわからない歴史と思想
加固義也(著)  2015/10/2 たま出版; B6版 614ページ
No.3630★★☆☆☆

 戯れに書店のオンラインで検索してみると、ホツマツタエで店頭在庫が二冊あった。ほうと思ってみたのが、「はじめてのホツマツタヱ 天の巻」(今村聰夫他 2015/09 かざひの文庫)とこの本であった。

 いつも注意して見ているわけではないが、ホツマツタエで新刊が二冊登場するというのは珍しいことなのではないだろうか。新しいホツマの時代がやってきたか、とちょっとだけ沸き立つ気分になる。

 しかしながら、「はじめての・・」に比べてこちらの書は、私にとってはいまいちだ。「序章 オシテ文献『秀真伝『』を真書とみる論拠」から始まるこの本には、偽書説を一生懸命打ち消そうとする努力は認められないでもないが、いまいち「真実」性がない。

 当ブログがその「論拠」とするのは、この本には「はじめての・・」と違って、ほとんど、東北日高国やアラハバキ、縄文文化、多賀城などが出てこないからである(笑)。

 エスノセントリズムと笑われるだろうが、当ブログがホツマツタエに興味を持っているのは、そこに東北ヒタカミが登場するからであって、それが登場しない古史古伝は三文安いのである(爆笑)。

 出版元も「たま出版」というところも、なんだかなぁ、と思わせる。いわゆるアダムスキー本、トンデモ本に類する一冊なのではないか・・・・・?

 今朝、SNSつながりの大西淳さんという方の投稿を見ていたら、こういうのがあった。
------------------------------

今日の発見(^^♪

あわ歌を五七ではなく五五に並べなおしてみたところ、面白いことがわかりました。

↓これが元の五七調のあわ歌

あかはなま いきひにみうく...

ふぬむえけ へねめおこほの
もとろそよ をてれせゑつる
すゆんちり しゐたらさやわ

↓文字を五五調に並べなおしてみました。

あかはなま
いきひにみ
うくふぬむ
えけへねめ
おこほのも

とろそよを
てれせゑ
つるすゆん
ちりしゐ
たらさやわ

あいうえお、かきくけこ、はひふへほ、なにぬねの、まみむめもが縦にきれいに並んでいることが分かります。

後半は、「わ」から逆向きに並んでいることが見て取れます。

そう、「あ」から始まる前の部分と、「わ」から始まる後半部分が、「お」行のラインを境に表と裏にきれいに並んでいて、まるで鏡のようです。

まるで「あなた」と「わたし」が向かい合っているようですし、それぞれの螺旋が「お」行のところで合わさって裏返っているとも見えますね。

表と裏の二元でこの宇宙が作られているということを示しているようにも見えてきます。
もしかしたら何らかの法則が暗号のように入り込んでいるのかもしれません。読み解けたら面白いでしょうね。(^^♪

追記
その後、さらにこんな風に展開してみました。おもしろいと思うのですが、いかがでしょう。よかったらこちらも見てみてください。
https://www.facebook.com/jun.onishi.5/posts/854951327956211 
 
 
 この書き込みには、コメントがいくつもついていて、感動した、というのが主流なのだが、中には、これで偽書説が強まった、という感想もあり、実を言うと、私も後者のコメントに近いものだった。
 
 いまから14年前の2001年に、「実在した人間天照大神」(たま出版)を花方隆一郎のペンネームで上梓した。改めて読み返してみると誤りも少なからずあり、もっと掘り下げたいと書きたいことや新しい発見もあったので、全面的に書き直して上梓したのが本書である。p608「あとがき」加固義也
 
 1941年生まれの「秀真伝研究家」を自称される方の素性を存じ上げないが、同じ本を書きなおすなら、同じ名前を使うべきだと思うし、新しい名前を使うなら、別書として、過去には触れずに、まったくの新刊で出してもよかったのでないだろうか。
 
 当ブログとしては、あまりこねくり回された論理は好みではないので、おそらくこの本を再読する(今回もパラパラめくっただけでした。ごめんなさい。)ことはないのではないか、と思います。

|

« ホツマツタヱ―大和言葉で歌う建国叙事詩「甦る古代 日本の誕生」 千葉 富三 <7> | トップページ | 「WIRED VOL.15」 WXD ワイアード・バイ・デザイン デザインをめぐる25の物語 »

15)ねぇ、ムーミン」カテゴリの記事

コメント

ホツマツタエについては、最も面白かったのが、佐治 芳彦「謎の秀真伝」―神代文字で書かれた原日本の実像 http://terran108.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-d1dd.html
漠とした紹介だけで、将来の研究に夢を持たせてくれた。
一番面白くないのが、「縄文人のこころを旅する」―ホツマツタヱが書き直す日本古代史 などの池田満的な理解。http://terran108.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-d158.html なんだか自分一人でホツマツタエを研究して独占しているかのような振る舞い。一気に夢から覚める。
この人がムキになればなるほど、私の気持ちは、一気に偽書説に傾く。

投稿: Bhavesh | 2018/08/11 23:44

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「秀真伝にみる神代の真実」古事記・日本書紀ではわからない歴史と思想 加固義也(著):

« ホツマツタヱ―大和言葉で歌う建国叙事詩「甦る古代 日本の誕生」 千葉 富三 <7> | トップページ | 「WIRED VOL.15」 WXD ワイアード・バイ・デザイン デザインをめぐる25の物語 »