「WIRED (ワイアード) VOL.1 」特集OUR FUTURE テクノロジーはぼくらを幸せにしているか?<1>
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(GQ JAPAN2011年7月号増刊) 2011/06 コンデナスト・ジャパン 不定版 27.2 x 19.8 x 0.6 cm WIRED関連リスト VOL.1について
No.3628★★★★★
発行が2011/06。実に3・11の直後である。この特集のタイトル、そしてこの表紙。この時とばかり、待ってましたとばかり、飛び出してきたような一冊と、言えるのかも知れない。
アメリカ版の本家は1993年に創刊されている。こちらは創刊と言っても「GQ JAPAN」の増刊号という体裁を取っており、そもそも「GQ JAPAN」がよく分かっていないので、むしろ新鮮な気持ちになる。
斬新で、ショッキングな飛び出し。この表紙も、まさにあの「ホール・アース・カタログ」を連想する作りである。もちろん編集者の流れもある。
対して、一読者としての私は、この時期、まったく図書館が閉鎖され、一般図書館が閉店し、という状況が続いており、創刊雑誌に目をやるどころか、一般書籍もなかなか読むことができなかった。
そういうスタートがあったせいか、この本の存在はそれとなく気づいてはいたが、まったくクロスしないまま、長い時間が過ぎた。この創刊号は、二年ほど前、2013年の春ごろになって、タブレットを入手して、雑誌アプリを入れた時に気づいたのだが、他の雑誌と同時期にたくさん見たので、詳しく見ることはなかった。
現在は出版から大事時間が経過したせいかディスカウント価格で入手できる。電子書籍版もある。雑誌アプリでは、ある程度の全体像をつかむことができる。細かいところや、一部カットされている頁はあるが、いわゆる雑誌の面白は十分堪能できる。
この雑誌とても刺激的である。サンプルを見ただけでも相当にインスパイアされるが、私はまだこの雑誌を手元に見ていない。地元の図書館が蔵書していないということもあるが、私はややタイミングを外してしまった悔しさで、知らんぷりしているところがある。
しかし、この雑誌は面白い。地球上で今、一番面白い雑誌であろう。そららを全て堪能するためにいずれ入手するとして、ただ、この雑誌を読み進める上で、とにかくネックなっている問題がひとつある。それはトリウム原子炉の問題だ。
私は科学者を自認する人間でもなければ、先見性のあるイノベーターを名乗れるような男でもない。一般的な初老の男、ただ、まだ世の中には関心がある、というアーリー・マジョリティのレベルにいるだけの存在である。
ただしかし、3・11における放射能事故の現場その近く90キロ圏内に家族と住む市民であるし、またクラインガルテンとして、60キロ圏内に小さな農場を持っている市民園芸家でもある。テクノロジーの大きなウェイトを占める原発の、その影響をもろに受ける立場にあることは事実である。
そして、もうひとつ加えるとするなら、私はOSHOをマスターとして受け容れ、瞑想を通じて、ひとりの地球人たらんとする、ひとりの求道者でもある。
この時期、ここにおいて、この事故を見つめつつ、これらのテクノロジーの進化に期待しつつ、私は私なりの、残された人生を生きる。
この時、この雑誌が、核燃料問題や、原発、トリウム原子炉、などなどにどのような決着をつけるのか。巨大国家、都市文明、そして負の面としての戦争や紛争、格差拡大の根本的原因、それらに、どのような道筋をつけるのか。ジャーナリズムの矜持というものを見せることができるのか。それらに強い関心を持っている。
それもしかし、もともとのアメリカの本家雑誌がどのような編集意図でいくかが問題にはなるが、それを知るためにも、この雑誌が2016年より隔月刊として定期化していくことは、とてもよいことだと思う。
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