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2016/04/19

<ご注意>還付金詐欺について

 今回の熊本、大分、九州地方の大震災で被災されている皆様に、あらためて心よりお見舞い申し上げます。
 ニュースを聞く限り、まだまだ気の抜けない日々が続くかと思われますが、どうぞ心身を大事にされ、一刻も早く復興される日がくることをお祈りしています。

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 さて、こんな時にこんな話題もなんなのですが、このドサクサを狙って、怪しい動きもあるので、シェアしておきます。

 ウィークディの午前中、自宅の固定電話に非通知の電話が一本入った。現在は、仕事用の電話も他の番号に移したので、あまりこの電話に連絡は来ない。「非通知」であること自体、現在では珍しい。役所からの電話はもちろん、セールスの電話でも、通常は「0120~」とかなっているが、まずは電話番号が表示される。「非通知」の時点で、まず身構える。

 「*****さんですか?」 本当は読みが違うので、「いいえ」なのだが、漢字だけを見て読む場合は、よくこう間違えられるので、敢えて否定はしない。ただし、役所からの電話の場合は、ひらがなでルビが振ってあるので、まず電話であっても、間違えて読まれることはない。

 一般のセールスのようなハイトーンではなく、むしろ低血圧気味ような、抑えたトーンの男の声。ボソボソという感じだ。自分が誰なのか名乗ったような気もするが、はっきり聞こえない。すぐ本題に入る。

 「先日、払いすぎた医療費の戻しについて書類をお送りしているのですが、まだこちらに返信が来ていないのですが・・・・。締め切りは過ぎております。」

 このイントロで、私はすっかりハマった。確かに、昨年度に一回だけある医療機関で数百円の払いすぎがあり、監査を受けた結果、返金するとして郵便小為替が入っていた。このような少額ではこちらは気付きようもないし、ましてや貰ってもなぁ、というレベルではあるが、余計な事務が溜まるといけないので、歩いてすぐの郵便局で換金しておいた。

 そして、その時、たしか当該の医療機関に電話で確認しているのであり、しかも返信の書類などは一切入っていなかった。現金化したあとは、面倒なので、書類はすっかりシュレッダーにかけてしまった。

 「ああ、あの郵便小為替かなんかのやつだろ、すぐ換金して終わったよ。」

 「その封筒に返信の用紙が入っていたはずなのですが・・・・」

 ん、そんなことはない。そんな用紙など入っていなかった。「なかったぞ、そんなもの」と言うと、「いえ、入っていました」と言う。え~~、「ちょっと待ってくれ・・・」と、受話器を置いて、数分間、周囲を探してみる。

 「ないよ、そんなもの、終わったからシュレッダーにかけてしまったよ」

 「ありませんか? 緑色の封筒なのですが・・・・」 なるほど、周囲を見ると、たしかに役所からなどの緑色の封筒もある。ましてやあとで見ようと未開封なものもある。あれこれ見るが、あの封筒はない。ましてや、あれはたしか緑色ではなく、茶封筒だったぞ。

 「ああ、そうですか、では、これから電話番号を申し上げますので、電話をかけてください」 あとから考えれば、ここからが、彼らのドラマの第二ステージになるのだろう。

 「なんだとぉ、そんな書類あるんだったら、もう一回送ってよこせ」 

 「いえ、メモしてください」

 「何だって、あんた、どこのだれ?」

 これでプチっと電話は切れた。ここまでは、私は完全にハマっている。何らかの理由で電話が切れたのだろうと、再度かかってくることを期待して、その間、いろいろ書類を探している。

 だが、来なかった。数分待っていると、別な仕事の電話が入り、ちょっと長電話していたが、他の電話だったので、来ればすぐわかる。

 そして、私はハタと気付いた。これは、世に言う、還付金詐欺の手口なのではないか。でも、ひょっとすると本当の電話だったら、書類を返送しなければならないし、後味が悪い。警察に電話することにした。

 最初、「緊急ではありません」と言って、110番した。担当者が、若干面倒くさそうに、こちらの住所、電話番号、名前を聞いたあとに、「地域の警察の番号を教えますから、そちらに電話してください」と言ってきた。それは近くの交番ではなく、地域の警察署の担当部署だった。

 教えられた番号にかけると、そこでも、男性が出たが「担当に繋ぎます」と、数秒あった。その最後の担当者から、また名前、住所、電話番号、そして職業まで聞かれ、初めて、こちらの事情を聞いてくれることとなった。

 「何時、何分、どの電話、どんな声」などなど細かく聞かれた。こちらは、被害情報の届けのつもりもあるが、とにかくあの電話は本物なのか詐欺なのか、そこのところも確かめたかったので、全部話した。

 結果、それは私の読み込み通り、詐欺だった。典型的な詐欺なのだという。

 通常は、ここで相手から告げられた電話番号にかけ直したりすると、「役所や銀行」を名乗って受信するという。そして、そこから携帯で、近くの銀行の小さめの、「出張所」レベルの金融機関のATMまで誘導するという。

 たいがいの人は、ここですでにこれは詐欺だ、と気付くらしい。私も当然、ここまで行ったら、「変だ」と気付くだろう。出張所レベルの金融機関に連れていくのは、他の人に不審がられないようにするためとのこと。

 そして、そこで気付かない人は、ATM操作まで誘導され、振り込み番号と称して、金額のところにランダムな数値を入れさせられ、そして最後に「送金」のボタンを押させられるという。ここでボタンを押してしまえば、こちらの負けなのである。最終、ここで気付かないといけない。

 私はかつて典型的な「オレオレ詐欺」の電話を受け取ったことがある。あれもウィークデイの午前中だった。その電話は「おとうさん」から始まった。ああ、息子かよ、何々? と、最初からハマっている。

 「俺さ、最近、水の仕事していたこと知っていたでしょ」

 「あ、うんうん、あ、そうだったね」 当時学生だった息子はホームセンターでアルバイトをしており、そう言えば、我が家の水道の蛇口が壊れているのを直してくれたことがある。あのことを、水の仕事、というなら、まぁ、そう云えないこともないなぁ。

 と思いつつ、ハタと気付いた。確かに昼は近いのだが、学生身分の息子は、昨夜遅かったので、まだ二階のベッドで寝ているのである。「変だろう・・・?」 二階で寝ている筈の息子が電話をかけてくるはずがない。

 ピンと来てしまった私は、「で、金送れ、ってか(笑い)」と言う。相手は慣れているもので、「そうだね、バイバイ」と、ピチッと切れた。

 後から起きてきた息子に確かめたが、「それは僕ではありません」と、ガッチリ云われた(爆笑)。当然だろうな。

 この他にも、いろいろ話題はあるが、少なくとも、この二件において、条件さえ整っていれば、私はある程度のところまで誘導されると思う。そこまで行くまでに、幾つかの「?」が出現するので、どこかでは気付くだろうけれど、これから私も耳も遠くなり、判断力も鈍ってくると、はてどこまで自信があるか不安になる。

 彼らも、こちらの何らかの情報を持っている可能性もある。少なくとも、電話帳レベルの情報は持っているようだ。彼らの「技術」も年々進化してくるだろう。私は正直言って自信はない。私はこれまでもある程度のところまで、騙されているのである。用心しなければならない。

 しかし、彼らにも間違いがある。最大の失敗は、電話をかける相手が間違っている。そもそも、私の口座には彼らが期待するような残高はない。だから、私は最終的には詐欺に遭うことはない。それでもやっぱり、厭だな、こういう世の中は。

 皆様もご注意ください。

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