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2016/05/30

「解き明かされる日本最古の歴史津波」<30>金華山、日高見神社、松島、アラハバキ

<29>からつづく


「解き明かされる日本最古の歴史津波」  <30>
飯沼勇義 2013/03 鳥影社 単行本 p369 飯沼史観関連リスト

金華山、日高見神社、松島、アラハバキ

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1)遠方岡山の地より、古い友人カップルの来訪を受けて、一日、この地の歴史に遊ぶことにした。前日、岩手イーハトーブの地を訪ねた彼らにとって、この賢治がイーハトーブの隣町とみたセンダードの地は、どのように見えることだろう。

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2)そんなことを考えながら、ふとこの本のことを思い出していた。前三書と合わせ、3・11後の当ブログにとっては必読書となっているこの本である。これをきっかけに、またざっと通読してみた。

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3)すでに何度も通読した本書ではあるが、読むたびに読み落としのところがあることに気づく。あるいは、今まではどうしても意味の通じなかったところが、次第に、なるほど、そういう文脈か、と気づくことも増えてきた。

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4)当然のことながら、この著者とこの著者の本には、私が生まれ、育った、この地についての情報が満載である。であるからこそこの本を愛読しているわけだが、かと言って、この地以外のことが描かれていないわけではない。関連する情報が多く記載されている。

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5)たくさんの土産やらエネルギーを貰い、私は私なりに、友人への手土産を考えた。普段より質素に暮らす我が家にはさりとて、たいしたお宝があるわけじゃなし、頂きっぱなしも悪くはないだろう。そう思いつつ。この本三冊シリーズは、きっと友人も関心を寄せてくれるのではないか、とそう考えた。

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6)決して広くないエリアとは言え、久しぶりの再会に弾む話題と談笑に、わがプリウス号のスピードは鈍く、時に震災前の車載ナビの情報も古く、あちこち行きつ戻りつのヤジキタ道中である。

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7)三陸道を下り、石巻から一気に鮎川港に入り、ウィークディにつき、モーターボートをチャーターして金華山島へ。十分な時間もとれないままではあったが、次は石巻桃生町内の日高見神社。いずれも、静かな佇まいである。

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8)戻り足で、日本三景松島を訪ねる。友人たっての希望で、奥州雄島に渡り、しばし瞑目。いやはや、実は私はこの地で生まれながら、奥州雄島に渡ったのは初めてであった。遠方の友人より教えていただくことは、限りない。

「千年万年 記憶めざめよ 友のある」  把不住

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9)ここには、雲居禅師ゆかりの瞑想堂があり、その名も銘して「把不住」軒。はふじゅう、と読み、何事にもとらわれない風のように、ありのままに生きる、という意味だとか。まさにここでしょう、という景勝明媚なところに建ち、シンプルでまさにタイニーハウスの極地。

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10)大変な不遜ながら、私はこの軒号を寸借し、ばべしゅう、と勝手に読みかえることで、今後、自らの五七五の俳号とさせていただくことにした。

「松島や 一句でるかな 雲居禅」  把不住

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11)修復なった瑞巌寺をさらりと見つつ、湾内に大きな虹がかかったりして、松島で夕暮れてしまい、アラハバキ神社についたのは、夜になってしまった。なんどか訪ねたお宮ではあるが、これはまたこれで、なかなかの味わいのあるゆうべだった。

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12)荒と脛巾との、組み合わせ。飯沼史観、絶妙な結句。縄文文明唯一の一神教。アラハバキ神。

 「暮れてなお 日を高く見る 荒脛巾」 把不住

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<31>につづく

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