「デジタル環境と図書館の未来」これからの図書館に求められるもの 細野公男他
「デジタル環境と図書館の未来」これからの図書館に求められるもの 図書館サポートフォーラムシリーズ
細野 公男(著), 長塚 隆(著) 2016/03 日外アソシエーツ 単行本: 253ページNo.3701★★★★★
1)先日、床屋の待ち時間に週刊誌を眺めていたら、下流老人の生態について述べている記事があった。上流老人は「家族」で悩むが、下流老人は「家」で悩む、というような、いずれ、老人に「悩み」はつきない、というような内容である。
2)公立図書館についてのコメントもあって、気になってその部分だけ読んでみたのだが、図書館にたむろするのは、なんと上流老人だという。下流老人は公園にたむろするそうな。そうか、いずれ金のない老人は公共の無料スペースに掃き寄せられるわけだが、図書館は上流だったのか。
3)目も弱くなり、耳も遠くなり、足も衰えれば、図書館にいく目的も次第に失われていくだろうし、ここまで進んできた図書館システムに大きな不満はない。しかしながら、周囲のデジタル環境の進化のなかで、ますます図書館も進化していくことだろう。
4)最近、TUTAYAとのコラボをはたした図書館がオープンしたので覗いてきた。私の目には、どれほど進化したのかは不明だが、新しいということは気分がいい。若い人たちがいっぱい、というのもいい。しかしカードシステムや、個人情報の扱いなどは気になるところである。
5)そういえば昨年は国立国会図書館の前を走ってきた。本当は立ち寄りたかったのだが、集団行動なのでその時間がなかった。でも、いつもお世話になっている。最近では、デジタルコレクションとやらが進んでおり、まだ十分とは思えないが、今後の楽しみのひとつになっている。
6)図書館の未来については、一読者の立場からしか考えることができないので、あれこれ言える範囲は狭いが、次世代、次々世代において、図書館がどういう形になっていくのか興味深いところがある。
7) 図書館の魅力ってなんだろう。幅広く、身近で、無料、というあたりだろうか。どこかの牛丼屋の、うまい、早い、安い、に対応しているようにさえ思う。知識智慧の牛丼屋、公立図書館には、ぜひとも、今後とも活躍を願いたい。
8)この本は実にまじめで、未来に対する積極的な姿勢と、示唆が含まれている。図書館業務に携わる人々に限らず、図書館を利用する人々はぜひとも目を通す価値があると、思われた。
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