「スペクテイター」<29・30号> ホール・アース・カタログ篇
「スペクテイター」<29号> ホール・アース・カタログ<前篇>
エディトリアル・デパートメント (編集) 2013/12 幻冬舎 単行本: 191ページ
「スペクテイター」<30号> ホール・アース・カタログ〈後篇〉
エディトリアル・デパートメント (編集) 2014/05 幻冬舎 単行本: 191ページ
1)訳あって再読してみた。30号はかなり詳細に精読したので、今回は29号を中心に読んだ。特にこの雑誌は当ブログ「10年間で読んだ本ベスト10もっとありのままに編」にもしっかり残っている雑誌である。
2)特に今回は29号の「70年代、日本の若者雑誌になにが起こっていたのか?」p072あたりをあらたな感慨で読んだが、なお一層興味深かったのは「ヒッピーたちは、なぜパソコンに魅せられたのか?」あたりだった。
3)細かくは書かないが、今さらながらに「はじめてのMacBook入門」今すぐ使えるかんたん 2016/04 技術評論社)てな本に目を通している自分が可笑しかった。いやいや、これははじめてのMac、じゃなくて、はじめてのMacBookだからね、などと言いわけしながらも、やはり、なんともカマトトぶってしまっている自分に大笑い。
4)ヒッピー、という言葉にひっかからない訳じゃない。カウンターカルチャーに関わっていた流れをヒッピーというならそれでもいいのだが、当時私自身はヒッピーという言葉は好きではなかった。
5)当時の私の基準でいえば、ヒッピーというのは、私よりもうすこし髪がながくて、私よりもっとロックに精通していて、私よりもっとドラッグ通で、そして私より無責任で、私より非社会的で、私よりもっとせつな的な存在、と規定していたように思う(笑)。だから、私はヒッピーといいう肩書は嫌いである。
6)しかしながら、あのマッキントッシュから、シンギュラリティが語られる現代までの流れにあって、パソコンというものは私たちの世代にはかかせないものである。決してヒッピーが切り開いてきた地平ではないが、それなりに時代的に溶けあっていた、というべきなのだろう。
7)思えば、当ブログも「ジャーナル」という名を借りた「カタログ」ではなかっただろうか。100部発行ではないけれど、すでに100万アクセス以上を越えているのであり、それなりに読まれている可能性はある。
8)この雑誌は他の号も面白い。欠点は図書館から借りだして読めないところだが、本当のことを言えば、この雑誌の記事が面白いのではなくて、その編集主体のライフスタイルが面白いのだ。だから記事よりも、本当はそのライフスタイルに学ぶべきなのだ。
9)地方都市において、ゆったりとしたペースで自分たちの好きなテーマでゆっくりと編集し続ける。とても魅力的な雑誌である。
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