「真説・長州力」1951‐2015 田崎健太<2>
「真説・長州力」1951‐2015 <2>
田崎 健太 (著) 2015/07 集英社インターナショナル 単行本496ページ
★★★★★
長州力関連リスト
「革命戦士長州力 俺の心の叫びを聞いてくれ!! 」 長州力 1984/3 都市と生活社
「反骨イズム」―長州力の光と影 辻 義就 1997/12 アミューズブックス
「長州力 ~ファイナル・ブルース・ロード」 近藤房之助他 1998/01 テイチクエンタテインメント CD
「プロレス至近距離の真実」レフェリーだけが知っている表と裏 ミスター高橋 1998/11 講談社
「流血の魔術 最強の演技」すべてのプロレスはショーである ミスター高橋 2001/12 講談社
「マッチメイカー」プロレスはエンターティメントだから面白い ミスター高橋 2002/12 ゼニスプラニング
「プロレスファンよ感情武装せよ!」ミスター高橋に誰も言わないなら俺が言う!ターザン山本他 2002/03 新紀元社
「僕たちのヒーローはみんな在日だった」 朴一 2011/5 講談社
「悪役レスラーのやさしい素顔」 ミスター高橋 2015/03 双葉社
「真説・長州力」1951‐2015 田崎健太 2015/07 集英社インターナショナル
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1)読み終わってみれば、さわやかな風が吹いている。ちょうど読みかけていた「ガラス玉演戯」と、本質的にどこがどう違うだろう、と考えた。
2)一人の人間の生きざまや人生を追って、それぞれのジグソーパズルのパーツを集めていく。ある程度までは概略ができる。しかし、それは短縮されたプロフィールなどをたんに水増ししただけではないか、もっと深い、何かがあるはずだ。
3)突き詰めていけば、そこに残るのは何か。何かで一番になったとか、賞をとったとかは、たしかに最初の導入口にはなるが、そこにとどまっていては何もでてこない。そこから、もっと深く入っていくのだ。
4)そこにある人生、そこにあるストーリーは、やはり一人の人間の物語でありながら、本質的に、普遍的ななにかをもっている。普遍的でありながら通常では語られない部分。虹なら、端っこの紫いろの、その空に溶け込んでしまような淡い境界の部分に触れながら、結局、天空にかかる虹全体を語っているような、全体性を帯びている。
5)長州力。
そろそろ長州が帰る時間が近づいていた。最後の質問はずいぶん前から決めていた。
「長州さん、もう一度人生があったら、またプロレスラーになりますか?」
「あ? ならないですね」
すぐに答えが戻ってきた。
「もう一回の人生なんてあり得ないでしょ。深く考えたこともないですね」
「それでもあるとすれば、何になりますか?」
「職人ですね。見習いから始めながら修行する、みたいな」
現在の長州は静かな生活を送っている。週に数度、新日本プロレスの道場に行き、トレーニングをこなす。ウェイトを一時間程度、最後はリングの上を軽く走る。ロープに投げられたとき、歩幅の感覚を忘れないためだという。p484「エピローグ」
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