「WIRED VOL.24」 特集 NEW CITY 新しい都市 <2>
1)まず巻頭に「シンギュラリティ大学」の紹介レポートが6ページに渡って掲載されている。6ページと言っても、文字も小さく、日本の雑誌と違って、ビジュアルは豊富だが全体的に小さめのスペースに収まっているので、内容的には充実している。
2)KUNITAKE SASO(注1)という、語感としては日本人系の人(そらく男性)のレポートである。6日間の体験レポートになっていて、それぞれの一日のカリキュラムのダイジェストが項目として書かれている。
3)ざっと見て、まず目を惹かれるのは、それぞれの一日の後半、あるいは、最終の時間に、心理的な講義(や実践)が行われていることである。
4)
DAY1 「Wellness」 善く生きる方法 Elie Calhoun ヨガ・瞑想インストラクター
DAY1 「Wellness」 善く生きる方法 Elie Calhoun ヨガ・瞑想インストラクター
DAY2 「Wellness」 成長し続けられる人になるための考え方 Elie Calhoun ヨガ・瞑想インストラクター
DAY4 「Hacking Meditation」 瞑想をハックせよ Elie Calhoun ヨガ・瞑想インストラクター p015~016(抜粋)
DAY4 「Hacking Meditation」 瞑想をハックせよ Elie Calhoun ヨガ・瞑想インストラクター p015~016(抜粋)
5)このElie Calhounとは何者であろうか。ネットで検索すればすぐに画像もでてくるし、そのプロフィールも出てくる。フェイスブックに登録してあるようだ。少なくとも西洋系のミドルエイジの女性のようだ。細かいことはあとで追っかけるとして、このような女性から、またあらためて「瞑想」を学んでいる自分を想定してみる。
6)それはそれでどこか新鮮なのであるが、またまた学校に入りなおして勉強しなおしさせられているような、無駄感も確かにある。おさらいのつもり、冷やかしのつもりなら覗いてみるのも悪くないが、仮にこの三回のカリキュラムで、何事かが大きく進行するとは、私自身は思わない。
7)それでもやはり、このシンギュラリティ大学で、大きなスペースを取ってこのようなカリキュラムが実行されているということは記憶しておく必要がある。一般の大学であれば、例えば宗教系大学などでは、ある種、別な形で行われているだろう傾向性のあるカリキュラムであろうが、いきなり瞑想と来ているのは心地よい。
8)私個人としては、二日目の成長し続けられる人になるための考え方あたりが、ちょっと気になる。「成長」を「続ける」というところが、この若く美しい女性にはぴったりの指向性だろうが、老いて、日々親の介護などに時間をつぶす現在の私にとっては、「成長し続ける」といいう言葉自体が、どこか浮き上がって聞こえる。
9)このシンギュラリティ大学は、必ずしも成長期にある青年たち向けだけではないことを考えると、おそらく受講生たちの顔ぶれを見ながら進行することになるのだろうが、私などがこの授業を実際に受けたら、志向性が変わるのか、どうか、その辺は楽しみだな。
(注1)佐宗邦威|KUNITAKE SASO
biotope代表取締役。P&G、ソニーを経て独立。大企業から老舗企業まで企業のイノベーション文化の創造やプロジェクトをプロデュース。著書に「21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由」。Exponential.jp取締役
biotope代表取締役。P&G、ソニーを経て独立。大企業から老舗企業まで企業のイノベーション文化の創造やプロジェクトをプロデュース。著書に「21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由」。Exponential.jp取締役
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