「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則 ケヴィン・ケリー<12>インタラクティング 相互作用していく 複数のものを同時にかかわらせてみる
<11>からつづく
「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則
ケヴィン・ケリー (著), 服部 桂 (翻訳) 2016/07 NHK出版 単行本: 416ページ 目次
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<12>インタラクティング 相互作用していく 複数のものを同時にかかわらせてみる
1)この項でケヴィン・ケリーは思いっきりバーチャル・リアリティについて述べている。正直言って、あまりこのVRについては、思い入れできない。過去にいろいろな失敗談もあるからだ。
2)当ブログはかつて、VRゲームの一つである「セカンドライフ」なるものを、積極的に追っかけてみたことがあった。最近買い替えたばかりのパソコンであるが、これまでメインで使ってきた旧機①は、実はそのゲームをやるために、私なりにかなり無理して購入した高機能パソコンだった。
3)松岡正剛なども積極的に旗振りし、さかんにおべんちゃらを言っていた。
セカンドライフ上でも、初めは実社会のあるものの真似から入るでしょうが、セカンドライフの中で一番人が溜まりやすい「場のモデル」を発見し、当時のコーヒーハウスのようなものを独自に作っていければ、今までの実社会になかった社会モデルや「メディア内メディア」が作られる可能性はありますね。p92「セカンドライフマガジン(vol.1)」
4)このVRゲームはほんの数年で消えたわけだが、今でも一部のマニアの変形した世界として存続はしているらしい。
5) 「セカンドライフを読む。」(2007/11 エンターブレイン)を書いたイギリス青年・ティム・ゲストには、「My Life in Orange: Growing Up with the Guru」 (2005 HARVEST BOOKS Paperback)があって、彼はOSHOサニヤシンの子供だった。そんな縁も感じ、SL全体をおっかけようとしたが、ブームが覚めるとほぼ同時に、彼はベッドの脇で、なくなっていた、ということが報道された。
6)VR機能についての関心はなくはないが、SLの盛衰にかかわりながら、私個人や当ブログとしてはもう深入りする余力はもうなくなっている。避けて通りたい、とさえ思っている。
7)最近、町内会の、私よりちょっと年上の歯科医が早朝散歩していた。おお、ウォーキングでこの辺まで足を延ばしているのだなぁ、とちょっと感心してみていたのだが、後日奥方に確かめたところ、あれはポケモンGO!というゲームをやっているのだそうだ。
8)最近のVRゲームと言えば、当然名前がでてくるポケモンだが、私はまったくやる気はない。面白さがわからないし、そもそもポケモンは1997年に児童たちがテレビをみていてショックを受けた、というニュースくらいしか関心がない。
9)というわけで、現在の私はSLでペニスのパーツを股間に取りつけてバーチャルSEXを楽しむ趣味ももっていないし、スマホをかざして街を散歩する体力もない。ケヴィン・ケリーのここでのインタラクティングの法則は、あまり私のライフスタイルには入り込んで来そうにない。
10)あえていうなら、この項を読んでいて、私の頭に浮かんできたのは名刺の件だった。この件については過去にメモしておいたので、詳細は省くが、現在使用している一枚の名刺や、HPのトップページは、固定してすでに10年ほど経過しているのだった。この更新をしようと、台紙を入手したり、準備はしてあるのだが、PCやプリンター不調などを理由にして、まったく進んでいないのである。
11)時には4つ、時には3つ、現在の業務と趣味の2つの世界を持つ私にとって、バーチャルなのは、どちらであろうか。Bhaveshという名前でネット世界に入り込む私はバーチャルなのであろうか。それとも、 万年HPや一枚名刺を振りかざして業務に入るのが、私のバーチャルなのであろうか。
12)ここんところが、このケヴィン・ケリーの12の法則のなかの9まできたところでの私の疑問だった。
13)人間の一生のうちに社会的に破壊的変化を起こす最初の技術的プラットフォームがパソコンだった。モバイルがその次のプラットフォームで、これは数十年のうちにすべてを革命的に変えてしまった。
次に破壊的変化を起こすプラットフォームがVRで、まさにいま訪れようとしている。p308「INTEACTING」
14)この辺あたりは、私個人は賛成しないし、私にとっては、あまり説得力がない。だが、せっかくの法則だから、私なりに自分のライフスタイルに落とし込むとすると、あの名刺づくりを再開してみることも大事だな、ということであった。
15)イントラクションの程度は向上していて、今後ますますその傾向が強まるだろう。イントラクティブでない単純なもの---例えば木の取手の付いたハンマー---も一方では存続し続ける。
しかしインストラクション可能なモノは何でも---スマートなハンマーを含め---われわれのインタラクティブな社会でますます価値を高めるだろう。一方で、インタラクションを高めるにはコストもかかる。
インタラクティブになるにはスキルや調整能力、経験や教育も必要になる。それはテクノロジーに組み込まれ、われわれ自身の中に培われていく。われわれは革新的なインタラクションの方法を発明したばかりで、その傾向はずっと続くだろう。
テクノロジーjの未来は、かなりの部分、新しいインタラクションをどう発見していくかにかかっている。これから30年の間に、きちんとインタラクションしていないものは、故障していると見なされるようになるだろう。p313「INTEACTING」
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