「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則 ケヴィン・ケリー<13>トラッキング 追跡していく データや活動を常時見続ける
<12>からつづく
「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則
ケヴィン・ケリー (著), 服部 桂 (翻訳) 2016/07 NHK出版 単行本: 416ページ 目次
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<13>トラッキング 追跡していく データや活動を常時見続ける
1)12法則のうちの10、ケヴィン・ケリーは、ここでトラッキングという法則で、データ一般のことを言っているようだ。追跡する。つまりデータを取り続ける、ということだ。ある意味一番面白いところでもある。
2)データでいうなら、わが身を振り返っても、山ほどありそうだ。
・年に一度の健康診断の過去数十年のデータ。
・屋根の上の太陽光発電の発電量のリアルタイムと過去データ。
・会計ソフトに残っているわがSOHOの経理データ。
・過去10年におけるプリンターインクの交換時期や量のデータ。
・ウォーキングや血圧、体脂肪、体重など健康管理データ。
・ベーシックハイブリット車の速度と燃料の減り方のデータ。
・当ブログへのアクセス数と、人気記事の集中度のデータ。
・日々の業務の単体としての各指標と同業の中における位置データ。
・DMの発送率と受注の発生率の関連データ。
・小遣いの逓減率と、出費の増加率についてのデータ。
・通信費の年間の増減比較データ。
・市民農園での作業日数と作物の生育関係のデータ。
・その他 いろいろ
3)思えば、データ化できないもののほうが少ないようであるが、実はこれらのデータは長く続けていると、データをつける(トラッキング)ことそのものが面倒くさくなったり、慣例化してしまって、ほとんど役立たず、活用できなくなる、という特性もある。これではいかん。
4)これをケヴィン・ケリーの法則でもう一度見直してみる。
・データを取り続ける。(ビカミング)
・データ化できるものを増やしていく。(コグニファイング)
・データを記録して残していく。(フローイング)
・データ各種を一面にまとめてみる。(スクリーニング)
・データを関係者や第三者と共有や比較してみる。(アクセシング)
・データや対策をを公開してみる。(シェアリング)
・データの特に大事なところに注目する。(フィルタリング)
・データ各種を複数関連付けてみる。(リミクシング)
・データ結果の別なデータに掛け合わせてみる。(インタラクティング)
・データをメタデータとして記録し活用する。(トラッキング)
5)こうした新しい情報の化学によって、いくつもの新しい化合物や情報を組立るための素材ができてくる。絶え間ないトラッキングは不可避だが、それは始まりに過ぎない。p353「TRACKING」
6)これが大きく集まればビッグデータとなり、今後のポストインターネットにおける新しい始まりとなるのであろうが、個人でこれらを一括して活用するとなると、なかなかに骨の折れることではある。
7)実用化されたAIによってトラッキングされ、解析され、コグニファイされることで、この広大な情報の海に浮かぶアトムが何百もの新しい形になり、新規プロダクトとなり、革新的サービスとなっていく。新しいレベルのトラッキングがどんな可能性を開くかを考えるだけでも圧倒される。p354「TRACKING」
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