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2016/10/17

「シンギュラリティは近い」エッセンス版―人類が生命を超越するとき レイ・カーツワイル<5>

<4>よりつづく 

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「シンギュラリティは近い」エッセンス版―人類が生命を超越するとき<5>
レイ・カーツワイル 2016/04 NHK出版(編集)  単行本(ソフトカバー) 256p

1)ケヴィン・ケリー「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則(2016/07 NHK出版)を読み終わった。大いに示唆を受けたあと、その余韻をもって、こちらに読み継ぐ。読み継ぐと言っても、当ブログがまともに読めそうなのは、このエッセンス版の6章のうちの最後の第6章のみとなりそうである。

2)第6章 わたしは技術的特異点論者だ それでもまだ人間なのか?

意識をめぐる厄介な問題

わたしは誰? わたしはなに?

超越としてのシンギュラリティ レイ・カーツワイル p219

3)ケヴィン・ケリーの本はより具体的で、いままで当ブログの隠れたベスト本であったリズ・ダベンポート「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」 (2002/09 草思社)からようやく離れることができるなぁ、という率直な感想をもった。(笑) ただ彼女には続編「机の上はいらないモノが95% 世界一シンプルな整理法」(2008/11 草思社)があるので、こちらはもうすこし読み続けるかも。

4)技術的特異点論者(シンギュラリタリアン)とは、シンギュラリティを理解し、それがみずからの人生においてどんな意味をもつのか、懸命に考え続けてきた人を指す。

 わたしは数十年にわたって、そうした考察を続けてきた。言うまでもなく、それは決して答えの得られないプロセスだ。わたしが人間の思考とコンピューティング技術の関係を考えだしたのは、まだティーンエイジャーだった60年代のことだった。p220レイ・カーツワイル「わたしは技術的特異点論者だ」 

5)これはかなりヘビーな自己主張である。ベビーブーマーの一人であるカーツワイルだし、それほどの世代の隔たりはないが、60年代からとなると、かなりヘビーだ。当ブログとしては、過去に「シンギュラリティ」「シンギュラリタリアン」というカテゴリを作って、追っかけをしてきたが、当ブログはここまでは主張できないどころか、まったく傍観者であるのかもしれない。

6)邦訳版「ポスト・ヒューマン誕生」は2007年1月に刊行された。当時は「シンギュラリティ」という言葉をネットで検索しても日本語でのヒットはほぼゼロだったこともあり、邦題を決めるのに大変苦慮したことを覚えている。p250「編集部より~[エッセンス版]あとがきに代えて」

7)2006年にスタートした当ブログにとってレイ・カーツワイルの「ポスト・ヒューマン誕生」コンピュータが人類の知性を超えるとき(2007/1 NHK出版) は大きなトピックだった。しかしながら、編集部の苦慮からもわかるように、時代はまだ来ていなかった。当時としては、SFとしてSF小説「シンギュラリティ・スカイ」(チャールズ・ストロス 2006/06 早川書房)があるくらいだった。

8)シンギュラリティは、物質界に起こる事象を意味する。それは、生物の進化に始まり、人間が進める技術進化を通じてさらに伸張してきた進化の過程における、必然的な次へのステップである。

 しかしながら、われわれが超越性(トランセンデンス)---人々がスピリチュアリティと呼ぶものの主要な意味---に遭遇するのは、まさにこの物質とエネルギーの世界においてなのだ。p241レイ・カーツワイル「超越としてのシンギュラリティ」

9)彼の言葉を借りるなら、こちらは60年代のティーンエイジャーの時代からスプリチュアリティを求めてきたものであり、またそのプロセスにおいて、安易には答えがでてこないことも、十分わからざるを得ないことも理解しているつもりである。

10)しかしながら、現在、彼を迎えて「シンギュラリティ大学」というものがスタートしており、しかもその中でマインドフルネスというネーミングではあるが、きわめて類似概念として瞑想やスピリチュアリティ探求が始まっていることは、多いに注目しておいて間違いない。

11)前著やこのエッセンス版を含め、全体的なマインドフルネスのムーブメントなども交えながら、ケヴィン・ケリーの「弱いシンギュラリティ」という理解にそった形で、当ブログも、のっそりと探求を「続けて」いこうと思う。

<6>につづく

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