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2016/10/04

「入門クラウドファンディング」スタートアップ、新規プロジェクト実現のための資金調達法 山本純子

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「入門クラウドファンディング」
山本 純子 (著) 2014/02 日本実業出版社 単行本(ソフトカバー): 190ページ
No.3793★★★★☆

1)よく話題になるクラウドファンディングもフィンテックのうちのひとつには違いない。クラウドファンディングもフィンテックも、別段に最近のことではないが、インターネットとスマホの普及により、より現代的な形となって注目を浴びるようになった。

2)日本語になると、同じクラウドとなるが、クラウドサービスのcloud(雲)と、クラウドファンディングのcrowd(群衆)では意味が違う。場合によってはまったく真逆の意味にさえなるような言葉の違いだ。

3)こちらのクラウドは群衆からいかに資金を調達するか、という意味である。

 クラウドファンディングとは銀行、投資家等金融の専門家ではない「クラウド(crowd=人々、大衆)から「ファンディグ(Funding=資金調達)」することです。p76なぜ信頼関係にあるわけではない人々がお金を払うのか?」

4)購入型クラウドファンディングの調達額が大きくのびている一因として、「キックスターター」というプラットフォームの大躍進があげられます。p56「世界最大のプラットフォーム キックスターターの快進撃」

5)キックスターターについては、すぐに関心がわくわけではないので、あとで調べよう。しかし、よくよく考えてみれば、そこにインターネットやスマホがなかったとしても、私個人は、昔から、よくこのようなクラウドファンディグに立ち会ってきたのではないだろうか、と思った。列挙してみる。

6)もっと最初は、中学一年の時に友人の石川裕人とともに肉筆漫画雑誌「ボーイズファイター」を立ち上げた時だろう。クラス20数人の男子から10円ずつの資金を調達し、わら半紙を買って100ページの雑誌を作った。書くのは自分であるし、そのクラスメイトたち。報酬はそれをただで見ることができること。それにクイズがあって、当選者一人には50円のボールペンがプレゼントされた。これは一年間で5号まで続いたのだから、立派なものだと思う。これも立派なクラウドファンディグであっただろう。

7)高卒後、冬埼流峰たちと、共同生活コミューン「雀の森の住人達」を立ち上げた時は、ひとり数万円ずつ調達してアパートの一室を借りた。その後、続々と新しい住人達が加わった。そこからまたカウンターカルチャー誌「時空間」を作った時も、スケールもともあれクラウドファンディングであったことはまちがいない。それを購読することによって、読者もまた、「ムーブメント」を共有していたのだ。これは4年で12号続いた。

8)インドから帰ってきて1980年代初頭にヨシローたちと立ち上げたスバガット・ラジニーシ瞑想センターもまた、クラウドファンディングだったということは可能だろう。ひとり10万円で、永久使用可能(笑)な瞑想パスを買って、元サウナ風呂だった施設を借りてオープンした。まとまった資金などだれも持っていず、どうしてもやりたければ、このような形になるのは当然であろう。

9)また、1990年代の初頭に、「スピリット・オブ・プレイス仙台」という環境心理学国際シンポジウムにかかわった時の形態もまた、クラウドファンディングであったということは可能だろう。のちにNPO設立法の権威となる加藤哲夫氏がいたせいもあったが、かなり多くの人々が集まり、大きなプロジェクトを立ち上げ成功させた。骨子となる企画がしっかりしていたせいでもあるが、反対者や無関心者、悲観論者たちがいるなかで、最後までやり続けることができたのは、やはり仲間たちの「やりたい」気持ちがしっかりしていたからだ。

10)21世紀になってからは、例えば、PTAの役員として高校野球部の甲子園出場にかかわった時のことを思い出す。あれよあれよという間に、ベスト4から準決勝、決勝と進み、県大会で優勝した喜びとともに、すぐに校長とともに、その甲子園出場の経費調達に頭を悩ますことになった。実際は、高校野球のタニマチたちがいるので、後で考えれば、あまり心配することではなかったのだが、最初は街頭での募金活動から始まった。あの時は、50年ぶりの県立高校の優勝ということで、多くのクラウドが共感して協力してくれたのだ。

11)ここまでは、インターネットもスマホもない時代なので、必ずしも今日いわれるようなネットでのクラウドファンディングではないが、形としては同じものであろうと推測できる。少なくとも、核があり、多くの人々の共感を呼べるものであり、また具体的に調達すべき金額や、具象化されるビジョンがあれば、おのずとクラウドファンディングは成立する。

12)よくよく考えてみれば、今私が営んでいる事業も、大きな枠組みではクラウドファンディングと、言えないこともない。営んでいる事業は別段に特殊なものでもなければ、めずらしいものでもない。ごくごくありふれた事業である。しかしながら、人々だれにとっても必要なものなので、誰かに依頼しなければならない。その時、ある一定の人々は私という存在に共感を寄せて、その信頼と資金を差し向けてくれる。ただ、明確なクラウドファンディングとはいいがたいが。

13)さて、このクラウドファンディングは、継続事業よりは、創立事業の資金調達に向いているように思うが、今現在、私にはなにかこのクラウドファンディグを活用して、始めてみようか、というプロジェクトはないのだろうか。ないとは言えないし、あるとも言えない。おそらく、かつての自分の履歴を見ても、すべてクラウドファンディングに成功したのには、まず先立つ出会いがあった。

14)私があり、出会いがあり、アイディアが生まれ、プロジェクトとして形づくられる。ここまでくれば、おそらく現在ならクラウドファンディングは成功する。ここまでこないことが、実は最近多い。私はつねにあるのだが、出会いから、アイディアまでが少し遠い。そしてプロジェクトという形になる前に、ほかの要素で立ち消えになることがほとんどだ。

15)エネルギーはある。マグマもある。あとは出会いと、それを具象化するクリエーターたちと、いかようにして出会っていくかだろう。クラウドファンディングは、それからだ。

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