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2016/10/15

「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則 ケヴィン・ケリー<8>アクセシング アクセスしていく 所有せず、活用する

<7>からつづく

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「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則
ケヴィン・ケリー (著),    服部 桂 (翻訳) 2016/07 NHK出版 単行本: 416ページ 目次

<8>アクセシング アクセスしていく 所有せず、活用する

1)ここにおけるアクセシングとは、クラウドに対応しているということ。群衆のクラウドではなく、雲の上のクラウドだ。そしてまたそれは所有という概念の対極にある。

2)物事をクラウドに置いておく。情報、ソフト、システム、プロジェクト、その他限りなく、クラウドに置いておくのだ。私などは、それはちょっと怖いなぁ、と思うし、できれば避けたい。筒漏れ、ダダ漏れではないか。

3)でもよくよく考えてみる。私はすでにクラウドの高度利用者なのだ。そもそも、このブログ自体がクラウドなのだ。私のコンピュータにこの文章があるわけではない。。布団のなかにいながら、ほんのちょっとの感想をスマホのキーボードから書いてクラウドに下書きとして保存する。明日起きたらまたパソコンからクラウドにアクセスして、その下書きを校正する。そしてアップする。どこに? クラウドに、だ。

4)後日、私は自分の書いた文章を探すために、ネットを検索する。すでに一万近くある自分の文章はそもそも手元にないし、まとめたり整理したりする手間をかける意欲はなくなっている。むしろ、簡単にネットを検索すると、自分の文章が出てくるというクラウドスタイルが常態となっているのだ。

5)業務においても似たようなことが起きている。もちろん必要なセキュリティやコンプライアンス上の安全性は確保されているが、基本的に業務内容はクラウドにアクセスすることで成立している。私のラップトップやスマホは、単にアスセシングのツールにすぎない状態になっている。

6)私の日常の行動はクラウド化されている部分が多くあり、ひとつひとつを所有するよりも、はるかに便利で早く、経済的で妥当性が多くある。

7)好みの音楽や朗読小説なども、すでにクラウド上にあり、 聞きたい時にスマホでアクセスする。図書館だって、考えようによっては、シームレスのクラウドとして、私の個人図書館化しているとさえ思える。便利この上ない。

8)私はそれでもクラウドに対する警戒心は完全には解いていない。 むしろ警戒心は強い方だろう。クラウドを活用するにはそれなりのリテラシーが必要だ。街を自由に散歩する時だって、まるで裸というわけにはいかない。我が家の個室ではないのだ。クラウドに上げるそれなりの工夫が必要だ。

9)ここでケヴィン・ケリーの法則を私なりに活用するとすれば、ちょっとだけクラウドに対する警戒を弱める程度でいいだろう。理療上ののリテラシーを高め、より便利で有機的に活用していくことを考えよう。

10)父親は私が何も持っていないので、束縛するものがなく無責任な生活にならないかと心配する。実際には逆で、原始時代に還ったような気分になるといつも答えている。

 昔の狩猟採集民族が、何も持たずに複雑な自然の中を進み、必要なときには道具を作り出し、また旅を続けるときにはそれを置いていくようなものだ。いろいろな物を貯め込むのは農民だ。

 デジタル・ネイティブはわれ先にと前へ進み、未知のものを探索していく。所有するよりアクセスすることで私はいつも柔軟で新鮮な気持ちでいられ、次に何が起ころうとも向かっていけるのだ。p177「ACCESSING」

<9>につづく

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