「WIRED VOL.3」 THE NEXT BIG THING 破壊者たちの新たなビジネス革命
「WIRED VOL.3」 THE NEXT BIG THING 破壊者たちの新たなビジネス革命
WIRED日本版編集部 2012/3 コンデナスト・ジャパン 雑誌 不定版 GQ JAPAN2012年4月号増刊 WIRED関連リスト
No.3824★★★☆☆
1)入手したのが古書なのだから、若干紙がくすんで見えるのは仕方ないとして、情報もまた、スマホやアプリ、回線の情報などが古い。ああ、3・11後の1年後というのは、せいぜいこの程度だったんだな、とあらためて再確認。
2)この号から編集長が若林恵の名前になっている。
3)原子力だろうが、音楽だろうが、通信だろうが、スーパーコンピュータだろうが、業界批判はどこでも、驚くほど内容が似ている。右を向いても、左を向いても、「世界を見ていない」。いったい日本人はどこを見て生きているのだろう。(中略)
せめて誌面を通じて「世界」の空気に少しでも触れられるようにしたい。誰よりもまず自分がそれに触れたいからだ。記事を読んで思う。世界はなんとダイナミックに動いていることか。
そしてちょっと焦るのだけれども、焦っている自分に安心する。「ビジネス・イッシュー」と銘打ってはいるが、個人的には道なき道を歩く勇気についての特集だと思っている。p11「EDITOR'S LETTER」 「WIRED」編集長
4)抜き書きして、ピンポイントで指さす箇所ではないだろうが、3・11後、1年を経ない段階で世界を見ろ、と言われても、それはかなり難しかっただろう。それは世界を飛び回っている人々にとっては焦りだったのかもしれないが、少なくとも私などにとっては、ガラパゴスでさえ広すぎた。
5)私なぞは、賢治のデクノボーよろしく、うろうろ地域をさまよい歩いているだけだった。
6)逆に言えば、あれから5年半が経過し、ようやく「世界」へ目が向き始めたのだ、と言えるだろう。その証拠にこうして古いWIRED誌などを広げることができるようになってきた。
7)この号での着目すべき記事は、「ATOMIC DREAM」ワインバーグ博士とありえたかもしれないもうひとつの原発の物語」p114であろう。
8)溶解塩炉=トリウム原発については、当ブログとしては渋々調査を開始した段階だ。「THE NEW NUKE」 トリウム原発の新時代(WIRED Single Stories 008)Richard Martinも読んでは見たが、薄っぺらい内容であり、なんの決め手にもならない。
9)すでにこの可能性については、小出裕章氏は完全に否定されているわけであるし、他の開発者たちの夢は大きかろうが、その行く手は必ずしも明るくない。ましてや、その夢を追う前に、この惨状をなんとかしてくれよ、というのがガラパゴスよりさらに狭い「現地」にいる私たちの正直な気持ちである。
10)この雑誌の中のこの程度の記事では、それこそ可否を判断しかねるが、幸いにすでにその方面の資料はすこしづつ揃いつつあるので、いずれ順番にそちらをよみすすめるとして、少なくともこの「WIRED」誌において、3・11後1年を経ない段階ですでに、このような形でトリウム原発を取り上げている記事を発見したのは、当ブログとしては大きな収穫だ。
11)脱原発がガラパゴス化した日本独自のカルチャーなのか? 「世界」はどう動いているのか? この雑誌だけが唯一の指標とはなるまい。当ブログは当ブログの指標をもちつつ動かなければならない。
12)それでもなお、この時点でこの雑誌がこのような記事を掲載することによって、何を、どう表現しようとしていたのか。そこのところ、今後、すこしづつ追っかけてみる。
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