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2016/10/17

「WIRED (ワイアード) VOL.1 」特集OUR FUTURE テクノロジーはぼくらを幸せにしているか?<3>

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「WIRED (ワイアード) VOL.1 」特集OUR FUTURE テクノロジーはぼくらを幸せにしているか?<3>
(GQ JAPAN2011年7月号増刊) 2011/06  コンデナスト・ジャパン 不定版 27.2 x 19.8 x 0.6 cm WIRED関連リスト  VOL.1について
★★★★★

1)まずは、虚心坦懐に表紙を見てみる。それほど多くはないが、キチンと重要なメッセージは記されている。

クリス・アンダーソンが語る「未来はすでにここにある」

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GQ JAPAN 2011年7月増刊 ワイアード VOL.1 LUNCH ISSUE

チェルノブイリ 25年目の”楽園”

現金もカードもいらない お金の未来 

SNS」という罠 プライバシーが消えてゆく 

WIRED大学 新・教養学部の必読書50

Our Future 特集 テクノロジーはぼくらを幸せにしたか?

IDEA/TECHNOLOGY/BUSINESS 

2)ざっと上のような文字が見える。ひとつひとつ意味ありげなテーマであり、ひとつひとつ今となっては論議の的になりそうなものばかりだ。これとはまた別な形で目次は存在するわけだが、まずは、この上の文字に連なるリンクの検証から始める。

3)と、その前に、まずはトップに「『WIRED』始動に向けて」p009という長崎義紹編集長のあいさつがある。創刊の辞、あたりの意味だろう。

 WIRED」の底流にはまず人間の思考があり、その人間のパワーを増幅するツールとしてのテクノロジーがあるというオプティミズムを前提としている。
いま未曾有の体験をしいられている日本および世界、いや地球はテクノロジーを災厄の源と考えるのか、それとも解決の手段と考えるのかで、まったく異なる未来を描くことができる時にきている。p009「『WIRED』始動に向けて」

 ここでは、まずは人間の思考を選考させているところが味噌である。グラビアとか情報とかよりも、さらにテキストを優先している編集方向がこの辺から理解できていく。そして、表紙にもあったが、アイデアとかテクノロジーがメインのテーマとなってくるのだ。

雑誌というスタイルでしかできない密度をもって、また、同時にスタートするwired.jpとのハイブリッドなメディアとして、世界に向けて発信していく。p009同

4)このあたりも味噌だろう。このWIRED、決して雑誌単体のメディアでもないし、またネット上の在り方も、必ずしも雑誌をネットに置き換えたものではない。ほぼ偶然にWIREDのページにぶつかったりするのだが、かなりイメージが違う時もある。

 そして、この雑誌は電子本として有料でタブレットにダウンロードできるのだが、広告などがカットされたり、画面の大きさが違ったりと、私はかならずしも電子本優先では考えていない。むしろ、雑誌は雑誌として楽しみ、ネットはネットとして分離して味わったほうがいいだろう。

5)歴史的災害に遭遇した、東北関東エリア。いまや事後の原発事故を含め、日本のみならず世界規模での大惨事となりつつある。この事実は動かしようもないが、そのなかでテクノロジーは何をしでかし、何を解決しようとしているのか。p009同

6)ほかの雑誌のように、派手な被災地のグラビアなどはいっさいない(それだけの取材力がないのかもしれない)。しかしながら、キチンとその視点をこのあたりに置いているのは、この時期に創刊する雑誌としては当然の言辞であろうか。

「WIRED」はこの一連の惨事を注視しつつ、どのような未来がそこに横たわっているかを冷静に検証しようとしている。綿密なリサーチと科学的な裏づけをもってこの災厄がもたらす事実と、そこにあるテクノロジー的課題を取材し続けている。p009同

7)その言やよし。震災直後、なかなかまともにはこうすぐ簡単には対応できないものだ。

チェルノブイリは地上で何をもたらしたか。25年の月日が示す現在は、われわれの国の未来に何が起こりうるのかを示唆して余りある。どうか、この事実から目をそらさず、われわれの未来をいま一度検証していってほしい。p009同

8)3・11の数か月後、被災地において、すぐにチェルノブイリに視点を移すことなどはできなかった。身に降る火の粉を払うのが先決であった。しかしすでにあれから5年と半年以上過ぎた今、すこしづつ、チェルノブイリも含め、再度検証に入っていく時期に差し掛かっているかもしれない。

<4>につづく

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