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2016/10/14

「WIRED VOL.25」/特集 The Power of Blockchain ブロックチェーンは世界を変える(あなたがそれを望むなら)<2>

<1>からつづく 

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「WIRED VOL.25」/特集 The Power of Blockchain ブロックチェーンは世界を変える<2>
2016/10 コンデナスト・ジャパン 雑誌  不定版
WIRED関連リスト

1)小旅行中で気が付かなかったが、この号の発行と同時に読者に編集者ノートがメールが同時配信されていた。それは、ネットでも見れるので、リンクを張り付けておく。

中央なき世界のための「台帳」──『WIRED』Vol.25 特集「ブロックチェーンは世界を変える」に寄せて

2)このリンクがいつまで有効なのかわからないので、気になったところだけ、コピーしておく。

──雑誌『WIRED』日本版、最新号の特集は「ブロックチェーン」ですか。アツいトピックですね。バズワード。

若林(以下同):そうみたいですねえ。ま、確かに去年くらいから、自分の周りでもちらほらと耳にするようにはなってたんですが、正直難しくてよくわかんなかったんですよ。なので、半ば放置してしてたんです。勉強しようと本を買ってみたりもしたんですが、難しいってこともあるんですけど、なんだかつまんなくて(笑)。

──つまらない?

なんかほら、日本でブロックチェーンが言及されがちな、ビットコイン流れのフィンテック周りの動向って、偏見かもしれないですけど、すごく面白そうには見えないじゃないですか。手数料がどうしたとか、送金コストがどうしたとかって、よく知らずに言うのもなんなんですが、まあ、いずれにせよそういうのはビジネス系のメディアがやればよい話なので…とにかく、なんかこうワクワクしないな、と(笑)。

ブロックチェーンの話は、ホントはもっとなんか面白い話なんだという期待があったんですけど、大手銀行とかが出てきていきなりアプリケーションの話になっちゃってる気がして、なんだそれ、と。「未来は銀行がなくなる!」とかって話じゃないと、『WIRED』的には基本テンション上がらないんですよ(笑)。

3)確かにこの辺は同意だな。当ブログ今期のカテゴリはフィンテックだが、実はこれってあまり根が深くなさそう。

──じゃ、なんの話なんですか?

「来るべき分散型世界」の話、だと思います。

ブロックチェーンというアイデア・コンセプトのキモは、「分散型台帳(Distributed Ledger)」というものの発明にありまして、これは、ある特定の集団が、みんな同じひとつの「オープンな台帳」をインターネット上で共有していて、そのうえで、さまざまなものをやり取りができるというもので、しかも、そこでやり取りするモノは複製ができない「正統」なものであるということが担保されるってとこがポイントなんです。そのことによって、デジタル通貨、つまりビットコインのようなものを、ちゃんと流通させることが可能になったわけです。つまり、貨幣に限らず、さまざまな資産や価値といったものを、第三者機関──中央銀行のような──の信任・担保を経ずして、P2Pでもやり取りすることが可能になるということです。

──よくわかりません。

そうなんですよ。自分だってよくわかってないですから(苦笑)。

ま、技術的な説明はここではこれくらいで勘弁していただいて詳細は本誌に譲りたいと思うんですけど、大事なのは、そんなわけで、この特集内にはやたらと「分散」「P2P」「脱中央集権」という言葉が飛び交うことになるということなんです。

なんですが、これらのキーワードって別に新しいものでもなんでもなくて、なんのことはない、インターネットというものが、その発明当初から内包していた指向性・理念で、ブロックチェーンもしくは分散型台帳という技術・アイデア・コンセプトは、それをさらに大規模なスケールで飛躍的に拡張することになるというのが、ここに込められた期待・希望なんだと思うんです。

「ブロックチェーン」もしくは「分散型台帳」っていうものは、中央集権的に編成されてきたあらゆるものごとをディスラプトし、それを分散型のものとして編成し直し新しい世界像を提示する、非常に強力な「コンセプト」である、というのが今回の特集のスタンスで、だから、技術解説でも事例紹介でもなく、いろんな人が「ブロックチェーンに見る夢」を語るものとして特集をつくりたかったんです。

4)この編集者のスタンスは、当ブログとしては共感しながら読んだ。

──しかし、にわかには信じがたい話です。そんなにガラリと世界って変わります?

んなわけないじゃないですか。何百年と続いた社会構成が一夜で変わるわけはないですよ、そりゃ。だから、それはまずは「コンセプト」として理解されなきゃならないってことを、声を大にして言いたいわけなんですね。

それは現状、「コンセプト」もっというと「理念」に近いものであって、当然、実装レヴェルにおいては、現実的な困難やハードルは山ほどあるわけですよ。でも、このコンセプトは、世界をまったく違った目で捉えることを可能にしてくれるし、現状のシステムやパラダイムのオルタナティヴを提示し、そこに新しい「夢」を見ることを可能にもしてくれます。そのことが、まだまだ発展途上にあるこのテクノロジーがいまぼくらに与えてくれるいちばん大きな恩恵なんだと思うんです。

もちろん、だからこそ、いまある現状の社会構成のなかにそれを埋め込みトライ&エラーを繰り返すことは何よりも重要で、極めて現実的なところから夢への一歩を歩こうとしているスタートアップたちは素晴らしいんです。

ところが、それが体現している理念やコンセプトを見ずに、新しいテクノロジーだからといって我先にと飛びついて、ひたすらそこに「利便」や「利益」だけを追い求めていくというような態度でいると、そこから先、何も生み出せないし、イノヴェイションとかいいながら結局先細っていくだけなんですよね。

5)わけがわかんないところが、この新しい技術の面白そうなところですなぁ。

──本当にわけわかんないですね。

いや、ですからね、このわけのわかんなさは、もちろん、ぼくらの頭の悪さに起因するところももちろんあるんですが、実際のところ、ブロックチェーンがもたらしうるものごとや世界そのものがわけわかんないんですよ。国家が終わる、貨幣経済が終わるって、想像しようと思ったってなかなかできないですよ。でも、 それを想像してもいい、あるいはしなきゃいけない、という局面に、おそらくいまの世界は来てるということなわけで、これまでのあらゆる「当たり前」がひっくり返ってる話なわけですから、そもそも「わけのわかる話」になるはずもないんですよ。

6)今後、この雑誌やムーブメントがどのように変化していくのか、関心を持って見つめていよう。

<3>つづく

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