「マインドフルネスストレス低減法」ジョン・ カバットジン <2>
「マインドフルネスストレス低減法」 <2>
ジョン カバットジン (著), Jon Kabat‐Zinn (原著), 春木 豊 (翻訳) 2007/09 北大路書房 単行本 387ページ
★★★☆☆
〇もしもし、お昼に電話した者ですが、ちょっとご相談したくって。よろしいですか。実は、病院の近くを歩いたりすると、そこに入院している人たちの気持ちとか分かってしまって、とても過敏になってしまうんです。どうになかならないかなぁ、と思って、いろいろやって来たんですが、まだ、良い方法に巡り合っていないんです。
〇自分は真言宗の僧侶をしていて、30代の男性です。関西に住んでいるので、OSHOセラピストのところに通ったのだけれども、ダイナミックやクンダリーニをやりなさい、というだけで、特に効果はなかったんです。
〇その前は神智学協会の方の会員にもなっていて、クリシュナムルティとか、OSHOさんのお弟子さんたちの中で、私のような症状を助けていただけるセラピストの方はいないでしょうか。
〇これだけ言ってもわからないでしょうが、なんとかならないかなぁ、と思って。ちゃんと分かってくれる人って、いないんですよね。そちらにそういう方いませんか。
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上は、匿名にするために具体性を省いているが、先日、こういう電話があった。私はこういう電話が来ると、「春だなぁ~」と思う。どういうわけか、春が近づいてくると、こういう電話が来る。決して本数は多くないが。
結局、不用意に着信した電話子機を使っていたため、あまり電池が持たず、結局は、フェードアウトして、もしよかったら、また電話くださいね、と言って、聞こえなくなってしまった。おそらく、もう、こないだろう。
この方の場合も、いろいろなことを感じる。この方がどうだ、というより、こういう電話が入った時に、私はどう反応するのか、どういうきっかけにするのか、ということが、自分では大変気になる。
電話一本で解決することなどない。ましてや匿名で、遠くから、わずか十数分間の会話で、いったい何ができるというのか。ナニも見えやしない。本人も、なんとかしたいから電話してくるのだろうが、本当になんとかしたいなら、おそらくもっと別なアプローチがあるのだ。
この方の場合、治療法と、処世術(成功哲学)と、成仏法が、一体混然となっており、結局は、一番困っているのはご本人その人なのだ。そしておそらく、多かれ少なかれ、私達誰にも似たような要素があり、社会においては、おそらく、このような問いかけはずっと続いてきたし、これからも続いていくのだろう。
このような時、カバットジンのマインドフルネスとやらは、どんな効果やら判断なりするのだろう。まずは、そんなところから、問題意識を持ってみようか。
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