「国際SFシンポジウム全記録」 日本SF作家クラブ <1>
「国際SFシンポジウム全記録」 冷戦以後から3・11 以後へ <1>
日本SF作家クラブ (編集) 巽 孝之 (監修), 2015/08 彩流社 単行本 254ページ
No.3893★★★★★
1)クラーク 「2001年宇宙の旅」の筋書はいま、あなたがご紹介下すったようなわけです。人間とは何かそれ以上にすぐれた存在というものとの接触は(必ずしも常にすぐれたとは限らないでしょうが)SFの一番古いテーマなんですね。
これはある意味においては昔の昔話的なものからうまれたものかもしれません。たとえば怪物であるとか魔物であるとか、そういったイメージからの産物化もしれません。
しかし、今日ではそれがひじょうに重要になっているのです。宇宙研究家も、天文学者も生命というのは実は宇宙にたくさんあるのだといいはじめています。
何億、何十億とある天体の中に生命がないと考えることのほうが不合理な、考えられないことです。
したがって、われわれ人類というのは、この天体において比較的その歴史は若いわけで、せいぜい数十万年という、宇宙の歴史から考えれば、ほんの一瞬といっていいほどのわずかな歴史しか持っていないわけですね。
したがって、この実際の全宇宙系の序列から見ると、人類は一番下のほうにあることになる。ですから、いずれ、どこかほかの天体の生物の存在が観測機械でわかるかもしれませんし、また、ここへくるかもしれません。また、われわれのほうが他の星へ行って、そういう生命に接触するかもしれません。
そんなわけで、こうした人類以外の代物との接触は-----ある場合には人間より優れていることもあるでしょう----もはや単なる空想ではなくて、現実になりつつあると考えていいと思います。p41 アーサー・C・クラーク(小松左京との対談 1970/09/24 NHK教育TV放映)
つづく
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