「ホワイトアルバム」転生魂多火手伝<13>「オン・ザ・ロード」
<12>からつづく
「ホワイトアルバム」 転生魂多火手伝
<13>ミッション 目次
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「オン・ザ・ロード」
ジャック・ケルアック (著), 青山 南 (翻訳) 2007/11 河出書房新社 ハードカバー 470ページ 池澤夏樹=個人編集 世界文学全集
No.3922★★★★☆
1)この本は、過去に当ブログで一度めくっている。メモが残っていないので正確ではないが、ゲーリー・スナイダーおっかけの途中に、「ザ・ダルマ・バムズ (禅ヒッピー改題)」を読んだ時に、そのジェフィー・ライダーをもっと知りたくて読んだのだった。(2011/06/23)直後。
2)しかし、3・11直後の当ブログとしては、エコロジカルな視点へのスライドとしてスナイダー追っかけを始めたとしても、ビートニクおっかけとして「路上」までは拡大できなかった。途中でめくるのをやめ、メモすることもできなかった。
3)しかし、この時の淡い失敗感が残っていたので、そこから発展して今回のD追っかけプロジェクトに発展してきたのだし、3・11から6年経過した今だからこそ、あえてこの問題を再考してみようという気になったのだった。
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「オン・ザ・ロード」
ジャック・ケルアック (著), 青山 南 (翻訳) 2010/06 河出書房新社 文庫: 524ページ
No.3923★★★☆☆
4)こちらはその文庫本版。同じ翻訳者の単行本がでて、三年後には文庫化されたということだから、相当に人気がでたと思って間違いない。そのタイミングには映画化の話題や、作品がでて50周年とか、そういう繋がりのなかででた一冊だったのだろう。
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「オン・ザ・ロード」 スクロール版
ジャック・ケルアック (著), 青山 南 (翻訳) 2010/06 河出書房新社 単行本: 543ページ
No.3924★★★★★
5)そして、文庫本と同時期にでたこちらの本、これはなんなのだろう? スクロール版、とある。スクロール版とはあまり聞きなれた名前ではない。スクロール版、でググってみると、もうそれは、このケルアックの作品のことなのである。
6)つまり、これは、ケルアックがこの路上を最初に書いた時に、タイプライターを打ち続けてあっと言う間に書き上げたという伝説に基づくだろう。タイプライターの用紙を交換する手間を省くために、ロールペーパーにしてタイピングし続けた、という話である。それが、いわゆるスクロール版なのだ。
7)だとしても、なぜにそれがスクロール版、なのか。それは、実際にこの作品が書き上げられてから出版されるまで6~7年の時間がかかり、そのプロセスの中で、実在の人間が実名で登場していたスクロール版ではマズイということで、かなり手が入れられているらしいのである。つまり、実際に出版されたものは改定版なのである。
8)これだけ有名になった小説には、実はこういう原版があったのですよ、と、あとの時代になって公表されたようなものなのだ。宮沢賢治の「雨ニモマケズ」手帳が、実際の手帳状にして発売されたり、「銀河鉄道の夜」の原稿のすべて(宮沢賢治記念館)のように、原稿用紙そのままで見たい、というファン心理を深く突いたものなのだろう。
9)さほどまでに愛されたケルアック。今でも、当ブログとしては、精読しようとは思っていないのだが、ただ、ポイントは、D追跡プロジェクトの中に、この一冊がでてきたというところにある。つまり、それだけ愛されたケルアックとは何か。そこに象徴されているその時代のスピリチュアリティとはいったい何だったのか。
10)ここんとこをキチンと把握しておくために、ある時代からずっと派遣されていたDにおけるミッションだったのである。
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