「ビート・ジェネレーション」 ジャック・ケルアックと旅するニューヨーク /「ホワイトアルバム」 転生魂多火手伝 <8>
「ビート・ジェネレーション」 ジャック・ケルアックと旅するニューヨーク
ビル・モーガン (著), 今井栄一 (翻訳) 2008/03 スペースシャワーネットワーク(P-Vine BOOks) 単行本: 320ページ
No.3915★★★★☆
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<7>からつづく
「ホワイトアルバム」 転生魂多火手伝
<8>ジェネレーション 目次
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1)同じ年(注1943年)の11月のある日、ケルアック、ギンズバーグ、ホームズはこの部屋で、「俺たちの世代は未来でどのように語られるのだろうか?」などと語り合っていた。「もし、語られるとして、だけれどね」とクレロン・ホームズ。
そのとき彼らの頭の中にあったのは1920年代の「ロスト・ジェネレーション」と呼ばれた世代のことであろう。
やがてケルアックがこう言った。「俺たちはきっと、ビート・ジェネレーションなんだ」。そうビート・ジェネレーションという言葉が、このとき、この世で初めて使われたのである。p91「ロックフェラーセンター・ミッドタウン」
2)この本の原書の初版は1997年である。この部分を訂正して、訳者は邦訳初版(2008年)でこのように追記している。
3)<訳者ノート>
「ビート・ジェネレーション」という言葉が初めて公の場に使われたのは1952年11月16日に出された「ニューヨークタイムズ・マガジン」誌上だった。
当時「物静かなビート(Quiet Beat)」と呼ばれたジョン・クレロン・ホームスがその誌上に書いた10頁に渡るコラム「ビート・ジェネレーション(This is the Beat Generation)」がそれ。
このコラムの中でホームズはこの言葉がケルアックのものであると書いたが、ケルアックは別のところで「ビートというアイディアはハーバート・ハンケからのものだ」と言っている。
ホームズは小説、詩を数多く出版したが、彼の処女作「GO」こそが、「ビート文学史上最初の小説にして出版物」だとされている。p93 同上
4)このBeat がのちにBeatlesの語彙としてのルーツのひとつになったことを考えれば、極めて重要なターニングポイントであっただろう。少なくとも、「ビート・ジェネレーション」という言葉が公になったのは1952年の末であったことは、D追跡プロジェクトとしては、重要なポイントである。
5)そういえば、ロスト・ジェネレーション、という言葉もあった。いずれチェックしよう。
6)ヴィレッジ・ヴァンガード Village Vanguard
セブンス・アベニュー178番地の地下にあるジャズ・クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」は、今のヴィレッジにおけるジャズの聖地である。オープンしたのは1934年、翌35年にマックス・ゴードンによって現在の場所に移された。
このジャズ・クラブでプレイした演奏者の名が書かれた名簿をめくっていけば、ここはまるで音楽会の大殿堂のように感じられるだろう。
ジョン・コルトレーンがここでプレイした。マイルズ・ディヴィスももちろんプレイした。ディジー・ガレスピーが、ウディ・ガスリーが、コールマン・ホーキンスが、リードベリー、チャールズ・ミシガンズ、セロニアス・モンク、チャーリー・パーカー、アート・テイタム、サラ・ヴォーン・・・・・、きりがない。
「誰がここで演奏したか」ではなく、「演奏しなかった者」の名を挙げていく方がずっと簡単だろう。
ビートの作家・詩人たちはみんな、ヴァンガードがもうちょっと安い店だったなら、もっと頻繁にやって来たことだろう。ケルアックはこう言っている、「ヴァンガードへ遊びに行くなら、たんまり金を持っていないと」。p147「グリニッジ・ヴィレッジ~前編」
7)ここまでジャズメンの名前が挙がっていながら、わがクリフォード・ブラウンの名がないのは、どうしたことだろう。あとで調べてみよう。
8)最近まで我が家の近くにあった書店ヴィレッジ・ヴァンガードのルーツがこの辺にある。セブンス・アベニューの、セブンスという言葉使いも気になる。
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