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2017/03/30

「シンギュラリティは怖くない」ちょっと落ちついて人工知能について考えよう 中西 崇文 / 「シンギュラリティ」人工知能から超知能へ<2> / 「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則<20> / 「WIRED」 VOL.27<2>

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「シンギュラリティは怖くない」ちょっと落ちついて人工知能について考えよう
中西 崇文 (著) 2017/02 草思社 
単行本(ソフトカバー) 192ページ   
No.3929★★★☆☆

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<1>からつづく

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「シンギュラリティ」人工知能から超知能へ<2>
マレー・シャナハン著 ドミニク・チェン監訳 2016/01 エヌティティ出版 単行本(ソフトカバー): 268ページ

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<19>からつづく

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「<インターネット>の次に来るもの」 未来を決める12の法則 <20>
ケヴィン・ケリー (著),    服部 桂 (翻訳) 2016/07 NHK出版 単行本: 416ページ 目次

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1)むかし「狼なんかこわくない」(庄司薫1971)という小説が賞を取って話題になった時のことをおもいだした。内容はともかくとして、童話「赤ずきんちゃん」を連想させるような、秀抜なタイトルだと思った。

2)さてシンギュラリティは、狼のようにこわい、というのが前提になっているのか。漫才に「饅頭こわい」ってのがあるが、なんでも、こわい、と思えばこわいことになってしまうのか。

3)探してみれば「シンギュラリティ=狼」説は確かにある。その立場に立っている人にとっては、「シンギュラリティはこわくない」というタイトルはヒットするのだろう。しかしまた、シンギュラリティはこわくない、と強弁することも、実はちょっと危ない。

4)地域ではちょっと大きめだった専業農家だったわが生家に中古の耕運機がやってきたのは小学校3年のときだった。東京オリンピックの2年前、ビートルズが来日する4年前のことだった。あれから農村の風景は一変した。

5)そしてその後のプロセスは省こう。そしちえあれから55年経過した現在では、わが家はほとんど廃農の状態である。田畑もまだある。食料のニーズもある。住民構造だって過疎化しているわけではない。むしろ住宅が増えて人口は増えている。しかしながら、農業は衰退している。そういう意味では、農業の機械化は、農家から仕事を「奪った」。

6)1990年代にパソコンが一般化し、後半からインターネットが登場して、21世紀になってからはIT社会が当たり前になった。OAで職場を追われ、仕事を奪われた同輩たちは、数えてみればきりがない。

7)スマホ、タブレットが常態化した現在、私もまた年齢の上昇とともに、一般的な職場からは追放されかかっている。つまり仕事を奪われつつあるのである。だけど、私なら、それを「こわい」とは表現しないし、「こわい」とも、「こわくない」とも思っていない。

8)あのケヴィン・ケリーにしても、決してITガジェットの最新のものを次から次と購入しているわけではなさそうだ。むしろ、古いものを大事にし、長く使いたい、という態度は、私たちの世代にとっては当たり前の態度なのだ。

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<1>からつづく

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「WIRED」 VOL.27/科学のゆくえを問う大特集「Before and After Scienceサイエンスのゆくえ」<2>
雑誌  – 2017/02  Condé Nast Japan (コンデナスト・ジャパン) (著),    WIRED編集部   (編集) WIRED関連リスト
★★★★★
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9)あの「WIRED」さえ、決して科学至上主義ではない。シンギュラリティという科学の先端、デジタルの権化、左脳の最大化、そこだけでは決して生命や存在の進化プロセスの究極には成り得ない。

10)アナログVSデジタル論争の本当の図式はまだ見えていない。本当は、既知なる科学、未知なるアート、そして、不可知なる意識。ここにいかないと、本当のシンギュラリティの姿は見えない。

11)シンギュラリティの本当の仕事は、未知なる世界は既知なるものとなるが、ついに不可知な世界は残る、ということを明確に証明することになるだろう。

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「<インターネット>の次に来るもの」<21>につづく

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