「楢山節考」 木下惠介生誕100年 DVD / 「さとりサマーディにて」<26>
「楢山節考」木下惠介生誕100年
出演: 田中絹代, 高橋貞二, 望月優子, 宮口精二, 伊藤雄之助 監督: 木下惠介 1958年作品販売元: 松竹 形式: Color, Dolby, Widescreen 言語: 日本語 [DVD] ディスク枚数: 1 時間: 98 分
No.3937★★★★★
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<26> 目次
1)私の人生の中で、一番最初に見た記憶のある映画。いわゆる姥捨て山伝説だが、なんと、ちびっこプロレスとの二本立てだったことだけは覚えている。
2)1958年作品だから、私は少なくとも4歳になっていた。私たちの小さな町にできた小さな映画館で観たのだが、おそらく新作として上演されたわけではなくて、二番館、三番館だったのだろうからおそらくもうちょっとあとに見たのだろう。
3)だが、小学校に入る前の記憶だから、5~6歳になっていたのだろう。あの時の記憶ではないが、近くの里山での子供の日のイベントで、おなじく姉たちに連れられて公園での宝さがしをした思い出がある。
4)あの時は怖かったな。近道をしようと、増田川の鉄橋を小学生たちがみんな渡っていったのだ。未就学児の私だけは怖くて、四つん這いになって渡った記憶がある。
5)町はずれの映画館だったのだが、あれからあの建物はスーパーマーケットに改装された記憶があるので、当時としては相当大きな建物だったのだろう。で、その前は何だったのだろう。映画館のために新築されたものだったのだろうか。
6)当時、私たちの町には、小さな書店も二店しかなかった。一つはかなり離れたところにあり、近くの店も決して大きくはなかった。本を買った記憶はなくて、初売りに姉兄たちが、バトミントンセットを買ってきた、記憶だけが残っている。
7)この映画、あらためて見てみるが、漠として記憶はほとんどない。むしろビックリするのはカラー映画であることだ。私の記憶は白黒でしかない。当時は、まだテレビもなく、雑誌の類の写真もほとんどが白黒だった。真空管のラジオもガーピーで、あまりよく聞こえなかった。
8)あれから60年あまり、時代はずいぶん変わってしまったものだ。同時にみた、ちびっこプロレスとの二本立て、とは一体どうしてそうなってしまったのだったろうか。当時、チビッコプロレスも人気ではあった。
9)ごく最近になって、この映画を見た時のことを姉に話してみたが、当時まだ小学生の中学年だったはずの姉がいうには、映画には何回も連れて行った、と。そうかなぁ、そんな覚えはないぞ。
11)小学生になる頃には、学校の体育館で夏休みなどのに映画鑑賞会などが始まり、「楽しい風船旅行」とかの映画などを毎年見せてもらった記憶がある。小学生高学年になるころには東京オリンピック準備のためのテレビ放送も始まり、時代もだいぶ開けるようになった。
11)深沢七郎については何も知らなかったが、高校生になったころ、「話の特集」によく出ていて、小説家というよりも今川焼屋で世渡りをしていたように思う。
12)「キネマ旬報「オールタイムベスト・ベスト100」日本映画編(1999年版)」では同位55位。名作ではある。
13)「富士フイルム社のカラーネガフィルムが、長編劇映画で初めて使用された」とされているが、なるほど、基本は白黒映画の撮影の仕方のように思える。もともと白黒映画で、あとからCGで色を付けたのかと思った。
14)楢山。楢山、という固有名詞というよりも、楢が茂っている山のことだ。ごく当たり前の雑林山だ。70歳になると、口減らしのために、楢山様にいく。70歳になったら、私もまた口減らししなければならないだろうか。
15)、95歳になってホームに入っている母を思うように訪問できないでいる自分にとって、時にはホームは姥捨て山か、などと思ったりもするが、決してそうではない。まさか、楢山老人ホームなんてのはないだろうな、と思ったが、なんとサービス付き高齢者向け住宅 ならやま、なんてのは存在するようだ。
16)人生最初に見た映画が、この映画だったなんて、なんだか凄いな。
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