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2017/04/29

「惑星ソラリス」アンドレイ・タルコフスキー監督 <2>

<1>よりつづく 

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「惑星ソラリス」 <2>
監督: アンドレイ・タルコフスキー 出演: ナタリア・ボンダルチュク, ドナータス・バニオニス, ユーリー・ヤルヴェト, アナトーリー・ソロニーツィン, ウラジスラフ・ドヴォルジェツキー 発売日 2013/04 販売元: IVC,Ltd  DVD 時間: 166 分 1972年作品
No.3962

1)「ソラリスの陽のもとに」の映画化。

2)「2001年宇宙の旅」と双璧をなすとされるSF会の歴史的名作。監督はアメリカの鬼才スタンリー・lキューブリックに対する、ロシアの異才アンドレイ・タルコフスキー。

3)最近見た「アイ、ロボット」(監督 アレックス・プロヤス 2004年作品) と比較してみると、この映画の立ち位置がさらに明確になる。人間と機械があるとして、機械が限りなく進化すれば意識を持ちうるのかどうか、というのが一つの問題意識である。それはいわゆるシンギュラリティと言われる進化のプロセスでの目下の関心事である。

4)されど、片方の人間サイドから見ると、限りなく機械的な環境に埋め込まれていった場合、人間がすでに持ち合わせているとされる、意識そのものが問われる。意識とは何か。

5)タルコフスキーの作品のカメラワークは実にのんびりしている。決してハリウッドのアクション映画やパニック映画のようには踊らない。ほとんどが横にゆっくりと動く。カメラワークも長回しだ。

6)今となっては、むしろ近代化の波の中の見本市とさえなてってしまっている「2001年宇宙の旅」よりも、稚拙なセットで、CGなんてなんのことかね、というほどの古風な映画作りが、ロシア人的な感性とも相まって、より意識を浮き上がらせる。

7)この映画には、2003年にハリウッド制作の別作品もあるようだ。二つ並べてみたら、きっと面白かろう。

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