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2017/05/06

「騎士団長殺し」 :第2部 遷ろうメタファー編 村上 春樹 <5>

<4>からつづく

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「騎士団長殺し」 :第2部 遷ろうメタファー編 <5>
村上 春樹   (著)  2017/02 新潮社 単行本: 544ページ
★★★★★

1)ようやく(笑)、第2部のちょうど真ん中に差し掛かった。ここまで読んできた限り、どうも、この第2部で終わるような雰囲気を感じない。通常であるなら、起承転結で、起、承、と来て、ここらですでに転が完全に終わっていて、あとはただただ結に向かって転がり込んでいくはずだ。

2)ところが、どうもそんな雰囲気がない。これではまるで、起がようやく終わって、承を延々と続けているかのようだ。この作者は、わざと様々な要素を取り入れて、第3部、第4部へと、人びとを連れ去っていくつもりなのかもしれない。

3)一年後か二年後に、この二冊の続編が発表されるのかもしれない。初版130万部だという。とてつもない数字だ。日本人口の1%。少なくとも1%の国民が「所有」する数字だ。図書館のように、100倍にも2倍にも読者層を獲得するとしたら、国民の数パーセントは少なくともこの本に目を通すことになるのだ。

4)そして、そのようなコアな読者が話題を提供し、周囲の善良な他の国民が、その談義に巻き込まれる。発表された年に限らず、何年もかけて、この作品について談義がされていくのだ。

5)ここまで読んできて、確かにドストエフスキーがでてきたが、まな板に乗っていたのは、「カラマーゾフの兄弟」ではなくて、他の作品だった。いや、カラマーゾフの兄弟も、やがては出て来るのかもしれない。今のところはわからない。

6)そしてクリフォード・ブラウンも出てきた。ビリー・ホリディーと並んで。そうなのか。ビリー・ホリディーなら、ずっと前から聞いている。たしか伝記なども一冊か二冊、読んだ記憶がある。ずっと前に。

7)クリフォード・ブラウンは、彼女と並んで、ずっと前から知っておくべき存在だったのかもしれない。ジャズは、まぁ、遠巻きにしてみてきただけだから、知らなくてもいいだろう。知らないことがたくさんある、ということを知ることも、また良いことだ。

8)冗漫さが魅力なのか、それはやっぱり邪魔なのか。読む読者によって、お好みはまちまちだろう。

9)いずれにせよ、第3部と第4部は完成していないだろうし、少なくとも書店の店頭にも図書館にも存在しない。書き下ろしなので、どこかの文芸雑誌に先立って連載されている、ということもない。とにかくあとこの第2部の残り半分を読めば、まぁ、私は解放される。

10)今日か明日には読み終わるだろう。なんだか、まるまんま私の連休を奪ってしまった小説だった。

<6>につづく

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