「騎士団長殺し」 :第2部 遷ろうメタファー編 村上 春樹 <6>
「騎士団長殺し」 :第2部 遷ろうメタファー編 <6>
村上 春樹 (著) 2017/02 新潮社 単行本: 544ページ
★★★★★
1)第2部も残り3分の1あまりを残すところとなった。まぁ、ここまでの率直な心境をメモしておこう。
2)はてさて、作者はこういうストーリーを練り上げることに日々のエネルギーを費やしているとして、はてさて、そういう日常って、本当に楽しいのだろうか。こういう作品を仕上げて、何が彼に見返りとしてあるのだろう。
3)もし、人生がこのように込み入ったものとして、わざわざ込み入った話を作る必要などあるのだろうか。一歩下がって、仮に人生はかなり込み入ったものだとして、私などは自分の人生の「なぜ、どうして」で手一杯だ。自分の人生をていねいに追っかけていたほうが、さまざまな謎解きがあって面白い。
4)私は小説読みではないが、ちょっと無理してもとりあえずこの作家の小説には目を通している。ところが私とまるで反対の嗜好を持っている、小説好きの奥さんは、いつもいつもこんな込み入った話ばっかり読んでいるのだろうか。おそらく違うと思う。
5)奥さんはもっともっとごくありふれた、ありそうだけどウソの話を読んでいるのだ。そういうこともあるのかもしれない程度のことのウソだ。ところがこの小説は、誰が考えてもウソだ。現実的に生活していて、一定程度の世の中で生きている限り、これは誰が考えてもウソの世界なのだ。少なくともうちの奥さんは、このような小説が「好きだ」とは言わないのではないだろうか。
6)こんなにまで精力を傾けて妄想を書き連ね、自分で妄想しているばかりか、多くの人の(少なくとも初版本分130万人の)時間を奪って、一体何をしようとしているのだろうか。おそらく、今回配本になった二冊の6分の5まで読んだところで、私にはわからない。
7)人生は謎に富んでいるものですよ、と言いたいのだとすれば、そんなことはとっくにわかってらい、と一蹴したい。そして、目下、自分の人生の謎解きで忙しい。他人の(しかもウソの)謎解きなどに付き合っていられるかい、と、ちょっといらだってくる。
8)しかしまぁ、おそらく今日の午後には読み終わるであろうこの小説は完読しておくことにする。オレだって、たまには小説とやらを読むときもあるんだぜ。好きじゃないけどな、と、カッコつけるために。
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