「ゲーテとの対話」まんがで読破 エッカーマン
「ゲーテとの対話」まんがで読破
エッカーマン (著) 2010/08 イースト・プレス 文庫: 188ページ
No.No.3992★★★☆☆
1) 「死ぬ前に後悔しない読書術」(2016/03 ベストセラーズ)で著者の適菜収があまりにこの本の書名を連呼するので、まずは子供向け漫画で、アテをつけてみることに。
2)この漫画で見る限り、ゲーテとは結構功利的で、打算的、利に敏い人物ではないか、と思えてくる。
3)老子に荘子がいたように、釈迦に阿難がいたように、グルジェフにウースペンスキーがいたように、あるいはソクラテスにプラトンがいたように、その弟子筋がいたからこそ、著名な存在として人類史に足跡を残した人物は多い。ゲーテもまたエッカーマンという弟子筋がいたからこそその思想を残せた、というのだろうか。
4)王仁三郎もまた谷口雅春のような書記を抱えていたからこそ霊界物語を残せたのだろうし、大きく言えばキリストもまたその弟子筋たちが伝聞として伝えたものが残ったのだ。
5)考えてみれば、「預言者」のカリール・ジブランもそのような伝聞形式を用いて自らの表現をしたし、そのお手本となるニーチェの「ツラトウストラ」もまたそのような形式を持っている。もっというならヘルマン・ヘッセの「ガラス玉演戯」もまたそのようなものだ。
6)このような、ベースとなる形式は、ひとつうまいことを考えると、もうそれ自体が、なにかを語り出すかのようだ。
7)この漫画を読む限り、まだまだゲーテの本質には迫っていないように思う。それは、文庫なり全集なりで、エッカーマンその人の文章そのものに触っていかなければならないだろうし、また、ゲーテその人の作品そのものまでさかのぼらなければならないだろう。
8)とにかく、あの適菜収という人は、この本との運命的な出会いをしたのだろう。そのことを明記しておけば、当ブログとしては今のところ足りる。
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