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2017/05/25

「現代によみがえる歎異抄」 高 史明

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「現代によみがえる歎異抄」
高 史明   (著) 2010/12 日本放送出版協会 単行本: 288ページ ビデオ制作2003年 NHK人間講座(一、二、三)全9回放送分(3本)
No.3994~6★★★★☆

1)私はこの本を読んだのではなく、図書館から借りてきたVHSシリーズ「人間講座 現代によみがえる歎異抄」(NHKライブラリー)を3本見たのである。ビデオにリンクを張っておきたかったのだが、他に見当たらないので、まずはこの本を上げておく。

2)当ブログとしては、禅、ZENの系譜と並びたつところの、法然、親鸞、歎異抄、他力、念仏の世界は、最初の最初からいずれは登らなければならなに山であった。

3)玉川信明「和尚(ラジニーシ)の超宗教的世界」トランスパーソナル心理学との相対関係 社会評論社 2001)など、イレギュラーながら、OSHOワールドを彷徨したあとに玉川が「〈異説〉親鸞・浄土真宗ノート」(2004/04 社会評論社)にたどり着き、結局はこの書を最後の一冊として亡くなっていったことが思い出されるのである。

4)Oshoを通り越して、さらに親鸞にたどり着く、という人もいるのか、という単純な驚きとともに、いずれは親鸞の世界に突入しようと思いつつ、結局は4000冊めぐっても、私自身の道とはならなかった。縁づくことがなかったことで、生涯縁がないのだ、と思う必要はないし、今後、どのようなご縁に巡り合うかわからない。

5)この作家高史明(コ・サミョン)は、在日朝鮮人として日本に生まれ、青年期に政治的な活動などに参加しつつ歎異抄と出会う。その後、日本人女性と結婚して、一人の男子を得たが、中学生になった12歳の時、息子は突然死を遂げる。そのことをきっかけとして、また著者は歎異抄と向かいあうことになる。

6)1977年のOSHOアシュラムにたどり着いた時、私はそのブッダホールで行われていたスーフィーダンスの唄のひとつに、「な~みあみ~だ~ぶ~ぅつ~」というソングが挟まれていたことに驚いた。「エラハ エラハ エラアラハ「(だったかな)、などの言葉とともに、歌われていたのだ。

7)OSHOは何でも取り入れていた。いやそうだだからこそOSHOなのである。

8)昨日、会った彼は、薬師瑠璃光如来は東方の教主だから、今度は西方の教主、阿弥陀様を彫らなければならないね、とアドバイスしてくれた。なるほど~。だから、きょうは阿弥陀様に会っているのかな。

9)本一冊もなかなか読めないだろうが、この内容をビデオ3本でまとめて4時間半で読めたのは、大変有意義だった。これで、なんとか4000冊のうちに親鸞も入れることができたのである。自力作善の人、などとちょっとは珍しい言葉には惹かれるが、やはり万法帰一のとおり、奥に深まれば深まるほど、もうどこにもいけないような神秘の世界でつながっていくことがわかる。

10)このビデオを通して思うことは、どうも死をキーワードにしすぎるところがあるなぁ、というところ。それと涙が多い。生と笑い、これはOSHOにおいては不可欠のものである。生は時には性にさえ通じる。このビデオではひたすら性にはたどり着けない遠いものを感じる。

11)それと、現代によみがえる、の言やよろしく、科学文明の批判的視点の提出は良いのだが、積極的な創造的科学へのサジェッションがやや弱いかな、と思う。

12)加えれば、ZENは世界宗教になりうるが、念仏は、どうかな、というところ。浄土宗、浄土真宗は日本における仏教界の大御所ではあるが、世界に飛び出すことが、本当にできるかな、と思う。宗教性、その深さ、その意味では親鸞に比肩するほどの存在はそう多くはない。それは確かだが、それを世界の人々にうまく料理して提示できるだろうか。

13)深い仏教はなかなかあと回しになる。いまはマインドフルネスのようなお手軽なファストブッディズムがもてはやされている時代だ。この潮流にうまく乗ることはできるだろうか。

14)念仏、法然、親鸞、悪人正機説、南無阿弥陀仏。なるほど、と思う。ただ、当ブログとしては、ここは、シンギュラリティ、マインドフルネス、OSHO、の三大噺で切り抜けていこう、という決断は下ってしまった。

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