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2017/06/11

「その男ゾルバ」N・カザンザキス<7>再読一気読み

<6>よりつづく

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「その男ゾルバ」 <7>
ニコス・カザンザキス (著), 秋山 健 (翻訳) 1967/08 恒文社  単行本: 387p

1)再読一気読みシリーズ第三弾。ゾルバ。

2)私はこの本を通読したことはあったのだろうか。残っている付箋を見る限り、私はこの本を通読したことになっている。しかし、何日かに分けて、あるいは飛び飛び読んだに違いない。しかも、何年も、何十年もかけての話だ。

3)この本は今から35年ほど前、京都で瞑想センター会議があった時、立ち寄った名古屋のバクタから、二冊あるから、と一冊分けてもらった本である。

4)当時瞑想会に参加していた年上の男性が、ゾルバの映画があるよ、と教えてくれた。それから、何年か経過して、深夜映画でゾル場をやった。それは放送時間に合わせて2時間ほどに短縮されたものだったが、VHSテープで何回も見た。

5)最初、ゾルバ・ザ・ブッダとOSHOが言った時、どれほどまでにゾルバを理解していたことだろう。

6)その後、ノーカット版のビデオを探し、最近ではDVDで見てきた。ゾルバと言ったら、映画の主人公、アンソニー・クインがあまりにも強烈に脳裏に焼き付いてしまった。適役中の適役だろう。

7)だけど、今回再読一気読みしてみて、思った。私の中では、決してゾルバはアンソニー・クインだけではなかった。友人だったり、住み込みで働いていた男性であったり、旅で出会った労働者だったり、人生の中で、私は何人ものゾルバに出会ってきたのではないか、と思った。

8)さらには、この本自体が、すでにゾルバ・ザ・ブッダではないか、と思った。紙の虫の若さの中に、主人公の非ゾルバ的な部分は、実は私の中にも多く潜んでいることを改めて痛感した。さらには、様々な事件の中で、私もまた、ひとりのゾルバであったことも分かった。

9)この小説はかなり長い。映画に含まれていない部分もかなりある。されどストーリーとしては映画のあのままでいいのではないか。お手軽にゾルバに会いたくなったら、DVDで二時間半のゾルバに会いに行けばいいのだ。

10)そして、もっと深くゾルバと友達になりたかったら、私なら10時間か15時間かかるけれど、本を紐解けばいいのだ。そこには、アンソニー・クインも、ブブリナも、作家の主人公もいて、そしてOSHOもいる。

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