「SF大クロニクル」 ガイ・ヘイリー他<3>
「SF大クロニクル」 <3>
ガイ・ヘイリー (編集), 北島明弘 (その他) 2016/02 KADOKAWA/角川マガジンズ 単行本: 576ページ
★★★★☆
1)実に大冊である。厚さにして4~5センチ、重さにしてノートパソコン一台分はあるかというような、アートにカラーページ満載の百科全書派の一冊である。この本なら、とりあえず現在の私のガイドにはうってつけだ。
2)最近になって、SF回帰を強めているのは、なにはともあれ、映画でもみようかな、という機会が増えたこと。手元の資料や、手っ取り早く最寄りの図書館から借りだすのだが、結局はSF映画をキチンと見ていなかったな、という反省がある。
3)そして、二つ目には、当ブログが最近シンギュラリティ回帰を強めていることだろう。そもそも科学に関する読み込みは弱い。もうしこし幅を広げようという意図の元、未来へとつながるSF映画でもないものか、と漁ることになる。
4)SFと言ってもジャンル別にすると、極めて多様性がある。結局は、一作一作がそれぞれのジャンルの代表作である、とでも言っていいくらい、ジャンルがありすぎる。これではいけない。
5)まずSF映画と言えば、「2001年宇宙の旅」で決まりでしょう、という断定がある。しかし、それでいいの、という揺らぎもある。そのちょっと早めの断定を確定するためには、もうすこし幅を広げてみて、やっぱりな、という腹に落ちるような納得にしたい。
6)「2001」を超えるようなシリーズを超えるようなSF映画はあるのか。「ジュラッシク・パーク」シリーズも面白かったし、「スターウォーズ」シリーズも、まあまあ最近その興味深い点に気づいた程度。でも、それぞれがあまりにもキャラが立っていて、比較検討するようなものではない。どちらもどちらなのだ。
7)結局、自分は何がすきなの?ということが一番大事だ。
8)SFとはいうものの、決して未来的ではない。すでに20世紀の遺物と化している部分もある。シンギュラリティに向けて、真に役立つSF映画はあるか。
9)そんな思いを明日につなげてくれるという意味では、この「SF大クロニクル」は、実に有用な一冊である。
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