「WIRED(ワイアード)VOL.28」 特集「Making Things ものづくりの未来」
WIRED(ワイアード)VOL.28」 特集「Making Things ものづくりの未来」
Condé Nast Japan (コンデナスト・ジャパン) (著),2017/06 WIRED編集部 (編集) 雑誌 WIRED関連リスト
No.4013★★★★★
1)ようやく来た。隔月刊になったから定期予約したのに、また季刊に戻って、なおのこと、その変更のために、今回は間4か月あくことになってしまった。通常なら、この間に二冊なければならないのだよね~。
2)されど、やはり待っていただけのことはあって、インパクトは強い。ものづくり、とやらではあるが、その志向性は、他で言われている言葉遣いとはちょっとちがう。表紙もなんだか、いつか見たことあるような、ないような。
3)以前では、Vol.14の特集「死の未来」でも登場してくれた、わが廃物アートの頭骨。
4)WIREDで言われているところの、ものづくり、は、当ブログでいうところの廃物アートとどこかでつながっている。「捨てない経済」北欧発「リペア・エコノミクス」への挑戦。Repair、Reuse、Reinovention。当たり前のことであるのだが、WIREDで取り上げられると、新たな意味を持つ。
5)この雑誌はいろいろ書いてあるが、まずは豊富に収容されている画像をパラパラとめくる。一枚一枚の写真から、多くを啓発されることがしばしばある。どちらかといえば欧米、西欧の写真が多いのだが、それが日本的風景にさらされ、日常的に慣例的に埋没していく自分の感性を、ふたたび刺激する。
6)文章はまず、巻頭にあるエディターズ・レターを読む。創刊直後を除いて、編集長は若林恵が担当している。この一文が好き。この雑誌のこの号を決定づける。けっして外国かぶれしていない。ある意味、西欧的イノベーションを背景にしながら、ゴリゴリの日本的心情を吐露する。もちろん、日本的WIRED風感性、ということだが。
7)今回は、夏目漱石の「夢十夜」に触れている。当ブログでも先日触れたところではあるが、じつにこの「ものづくり」の神髄に触れている。当ブログの廃物アートも、特段に最初から目的物があるわけではない。木なり、金属片なり、発泡スチロールなり、まずはある。それらが、何事かを主張している。捨てないでくれ。私を外に出してくれ。
8)別段に、かの世に傑出した仏師になぞらえるわけではないが、私にも、ものたちの声が聞こえる。
9)ものを見た時、最終形にたどり着くかどうかはわからない。それは定かではない。されど、なにかが動き出す。
10)最近の、もの、はこれ。もう使わなくなったから捨ててね、と頼まれた孫たちのベビーカート。
11)私は無謀にもここから、ロボットを作ろうとしている。ロボットの声が聞こえる。外に出してくれ、と。ここから火星探知機くらいは連想してしまうのだが、どうもそれでは満足しようがない。
12)はてさて、どのような顛末になってしまうのか~~。乞うご期待。
13)ということで、毎号、私はこのWIRED誌の刺激には感謝している。
| 固定リンク
「05)現代世界におけるマインドフルネス4」カテゴリの記事
- 「把不住述懐」<13>(2017.06.19)
- 「一番美しく」 監督: 黒澤明 / 「さとりサマーディにて」<30>(2017.06.19)
- 「第9地区」 監督: ニール・ブロムカンプ(2017.06.18)
- 「こんな本を読んでみたい」<2>(2017.06.18)
- 「七人の侍」監督: 黒澤明 出演: 三船敏郎(2017.06.16)
コメント