名取老女の伝説
ようこそいらっしゃいました。 私の担当は名取老女伝説です。
名取の地に熊野三社を勧請したのは“名取老女”と言われ、次のような伝説が残っています。
昔 、名取には、毎年紀州熊野に参詣する巫女がいました。しかし年老いて参拝できなくなり、付近に小さな熊野三社を建てお参りしていました。ある日、一人の山伏が老女を訪ねてきました。
山伏は、「自分は奥州巡遊を志し、旅の安全祈願のため紀州熊野権現へ参拝して一夜のお篭をしたところ、「名取の老女を訪ねよ」というお告げがあり、目覚めると枕もとには、『みちとおし としもいつしかおいにけり おもいおこせよ われもわすれじ』と虫食いで記された一枚の梛(なぎ)の葉があったため持参した。」と話して、老女にその梛の葉を渡しました。
名取の老女はたいへん感激し、自分が建てて毎日お参りしていた小社に山伏を案内しました。このことから老女の信心深い徳が広がり、保安年間(1120年代)現在の地に熊野三社が勧請されました。
このお話は古くから能楽の題材としても奉納されており、近年では昨年国立能楽堂で「名取の老女」として公演され、今年もこの10月に名取文化会館において、人間国宝である梅若玄祥さんご一行により公演され、大変評判になりました。
これから皆様をご案内する奥の院の一番左手側のお宮が名取老女が祀られております。この他、ゆかりの史跡が他にもありますので、御縁があれば、またの機会に名取老女ネットワークを回ってごらんになってはいかがでしょうか。
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