「『ラットレース』から抜け出す方法」アラン・ワッツ 「タブーの書」(改訂版)<4>
「『ラットレース』から抜け出す方法」
アラン・ワッツ (著), Alan Watts (著), 竹渕智子 (翻訳) 2014/5 出版社: サンガ 272ページ 単行本 p271
No.4097★★★★★
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<3>よりつづく
「タブーの書」 <4>
アラン・ワッツ (著), 竹渕 智子 (翻訳) 1991/01 めるくまーる 単行本 231p
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1)アラン・ワッツで検索してみると、こちらの改訂版にぶち当たった。あれま、誰が翻訳したんだろうと奥付をみると、同じ翻訳家の仕事になるものだった。できれば、数多いワッツの他の本を翻訳してほしかったな、と思った。
2)しかし、よくよく考えてみれば、原著が1966年に発行され、翻訳が1991年に発行されてから、さらに数十年が経過した。ネット上では、旧版はなんと、発売日の10倍の価格で流通している。いまだに人気のある本なのに、希少本になってしまっているのだ。
3)それなら仕方ないな。ワッツの代表作であるし、アメリカならともかく、日本のマーケットを考えると、ワッツ人気が幅広く厚みがあるものとは、思えない。まずは、代表作を改訂版として手にとれることを喜ぶべきなのであろう。
4)出版元は今をときめくサンガ社。なるほどね。新しいタイトルなどは、サンガの読者マーケットに合わせて改定されているのであろう。旧版がめるくまーる社だったことを考えると、時代の経過を感じることとなる。
5)原著が発売されたのは1966年。私にとっては、ビートルズ来日の年、というイメージが強い。私はまだ中学一年生。あの時代背景を思い出してみる。あのタイミングで、もしこの原著にぶつかったとしても、なかなか縁ができなかったとしてもしかたないだろう。個体史がまだ成熟していなかった。
6)かと言って、1991年の翻訳本日本発売とは、実はちょっと時期を外したタイミングだったのではないか、と個人的には思う。できれば1980年頃に発売されるべきだったのだ。ところで、はてさて2014年における改定翻訳版とはいかがなものか。
7)古典として鎮座ますます一書ではないと感じるし、もっとお手軽に広く読まれるべき本なのだ。このタイミングで、新しい読者にむけて、この一冊が放たれるのは、多くの読者が歓迎するに違いない。
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