「若者がうらやましがる老人になってやろう」帯津 良一

「若者がうらやましがる老人になってやろう」
帯津 良一 (著) 2017/12 出版社: 海竜社 新書: 240ページ
No.4105★★★☆☆
1)オビツ病院とか、オビツ先生とか、知る人ぞ知る名医の誉れある方と存じてはいたが、今回初めてその方に触れる。まずは貝原益軒の著書から始まる流れだが、最初の最初っから、深みがありながらも、すっかりくつろいだ一冊だ。
2)この本のタイトルはおそらく編集者がマーケットを考えてつけてくれたものであろうが、本の骨子としては、そのテーマは間違ってはいない。その通りだ。だが、私は、若者がうらやましがる老人になってやろう、という言葉自体は好きではない。
3)自らを「老人」と規定し、そこに「若者」を対峙させる。あまりに露骨すぎるなぁ。当ブログのアクセス数の稼ぎ頭「ぼけたらあかん長生きしなはれ」天牛将富の唄には賛同する。
勝ったらあかん負けなはれ
いづれお世話になる身なら
若いもんには花持たせ
一歩さがってゆずりなさい
というセリフの逆説的な痛快な感性のほうが好きかも。
4)老人になったら、大事なものは、生活費、健康、いきがい、だという。納得。生涯を通じて、私の生活費は、もうこれで十分という時代はちっともなかったが、人生なにごと60点主義、ちょっと足らないくらいがちょうどいい。女房殿には不評だが、まずは、まずまずの生活費を得れることに努力しよう。
5)健康も、若い時代に余命半年を宣告されながら、なんと還暦まで生き延びたこの体。生きてるだけで丸儲けの根性で、生き抜こう。無病息災ならぬ、一病息災でいいではないか。健康一本やりの居士たちが、意外と短命だったりする。ぬるぬると、なんとか元気だけは維持していこうじゃないか。
6)いきがい。これがもっとも大事だな。これもまた、実はけっこうそのヒントをつかんでいる気がする。ライフワークと言えるほどではないにせよ、そのことに自分の人生がすべて詰まっているような、そんな何かがつかめるといいな。
7)この本、書き手が医学博士とやらだから、かなりあらたまって読み始めた一冊だが、ちっとも肩の凝るところはなかった。かなりの自然体だ。酒や性についても、かなりおおらかな自説をお持ちの方だ。学ぶこと多し。
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