「スタンフォード大学 マインドフルネス教室」スティーヴン・マーフィ重松<4>
「スタンフォード大学 マインドフルネス教室」 <4>
スティーヴン・マーフィ重松 (著), 坂井 純子 (翻訳) (2016/06講談社 単行本: 322ページ
★★★★★
1)この本を手にとってから1年が経過した。だいぶブランクがあるが、この本はどうかな、と再び手にとってパラパラと目を通してみた。相変わらず良い本だと思う。少なくとも現在のマインドフルネスを学ぼうとするなら、カバット・ジンなどより、こっちのほうがいいように思う。
2)それは、いわゆる現在当ブログが「マインドフルネス」という用語を使おうとする場合、基本的な要素をほぼすべて詰め込んであるからである。一部を抜き出したり、曲解したり、他のものにマインドフルネスというラベルを張ったりするものも見かけるが、そのようなだましやあやまちが、この本には少ないように思う。
3)逆に、マインドフルネスでないもの、例えば、瞑想とか、禅とか、仏教とか、セラピーとか、エンライテンメントとか、あるいはOSHOなどを学ぼうとするなら、もっと適した本は存在する。それらの道を選ぶとするならば、必ずしもこの本を読まなければならない、ということはない。
4)されど、人間が人間界で生きていく限り、現代を理解しようとするなら、このマインドフルネス本を避けて通るのは、もったいないと思う。もし私が瞑想会を指導して、カウンセリングを行って、互いの心を接していこうとするなら、ふたりのあいだにこの本を挟んで、あれこれやったら楽しかろうな、と思う。
5)ひとつの用語で、さまざまな世界が語られており、人と人の心は、意外と離れていることが多いのだ。互いのボキャブラリーや体験をチューニングしあう手間は結構時間がかかる。
6)そういうことを考えると、例えば、この本を読んでいる人となら、割りとはやく打ち解けることができると思う。にこやかに話せる、というだけでなく、深く、互いの心理に入っていけそうに思う。もし、私と友達になりたいなぁ、と思う人が万が一いるなら、その人にはこの本がお勧めです。そして感想を聞かせてほしい。
7)その人の感想を聞きながら、私ならきっとその話題の部分をもう一度読み直すだろう。そして、互いの想いをもう一度確認しあうだろう。
8)この本を読み下す人なら、おそらくその人はクライエントより、カウンセラー、セラピスト、マインドフルネス指導者の資質により近い人だろう。そういう人が、具体的に、現在の社会の中の、自分の立ち位置で、どのようにこの本を生かしていくだろう、ということに、私は興味がある。
9)さて、それはそれとして、当ブログにおいてはマインドフルネスより、瞑想という用語のほうがより重要性を持っている。それに伴って、私は私なり、もっとOSHOの「読み」方に工夫が生じているなぁ、と感じている。
つづく
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