OSHO ZEN TAROT 無(NO-THINGNESS)
5. 無(NO-THINGNESS)
仏陀は、ほんとうに潜在能力の高い言葉のひとつを選んだ——シュニヤータ。英語、それに相当する英語"ナッシングネス nothingness "は、それほど美しい言葉ではない。私がそれを"ノー・シングネス no-thingness "としたいのは、そのためだ——。
というのも、無というナッシングは、ただのナッシングではないからだ。それはすべてだ。
あらゆる可能性で脈打っている。それは潜在能力、絶対的な潜在能力だ。それはまだ顕現していない。だが、すべてを含んでいる。初めに自然があり、終わりに自然がある。
だとしたら、なぜ、その真ん中でそんなに大騒ぎするのかね? なぜ、その中間で、そんなに心配し、そんなに気をもみ、そんなに野心を抱くのかね? なぜ、それほどの絶望をつくりだすのかね?
無から無へ、それが旅のすべてだ。Osho Take it Easy, Volume 1 Chapter 5
解説:
「隙間のなかに」在ると、方向を見失い、怖くなることすらあります。しがみつくものはなにひとつなく、方向感覚もなく、この先にどのような選択と可能性が待ち受けているのか、そのヒントすらつかめません。
しかし、宇宙が創造される以前から存在していたのは、まさに純粋な潜在能力という、この状態だったのです。
今あなたにできることは、この無のなかへとリラックスしていくことだけです……言葉と言葉のあいだにある、この沈黙のなかへと落ちること……出ていく息と入ってくる息の中間にある、この隙間を見守ることです。
そして、その体験の空っぽの瞬間を、ひとつひとつ大切にしましょう。神聖ななにかが、まさに生まれようとしています。Copyright © 2011 Osho International Foundation
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